カルメン故郷に帰るの作品情報・感想・評価

「カルメン故郷に帰る」に投稿された感想・評価

人々の挑戦に感動する。ウェブ、なんてものがない時代の性への朴訥さ。
国産初のカラー映画は、デジタルリマスターを観たせいもあり、鮮やかな赤、黄色、緑、青空で素晴らしいです。穏やかな浅間山に見惚れてしまいます

久々観ましたが、そんなに悪い人は出てこない、純真極まりない素敵なコメディでした。戦後しばらく経ってからだからできる、山村と都会とのギャップコメディ。本当平和な話でした

長閑かな村の風景も赤いドレスのデコちゃんが出てきた瞬間、パッと明るくなって、やっぱりスターってスゴイなぁと思いました。歌に踊りに和みました
笠智衆さんのトボけた校長さんも素晴らしいです。歌に一本背負いに大活躍です笑
天真爛漫なカルメンがかわいい。めでたしめでたしのおとぎ話の世界。高峰秀子は歌もうまいのか。
acott

acottの感想・評価

4.0
普通にコメディとしても観られるけれど、キャラ設定がけっこう意地悪いというか、あらゆる方面を皮肉っていてびっくりした。それでも清々しさが勝つから不思議な映画だった。

実際はストリッパーなのに新進芸術家だと思い込んでいるカルメンたち、彼女らで一山当てようとする興行師、昔から頭がゆるい子だったと終始恥じ入る父親、そうだけど素直ないい子だと味方になる姉、様々なことに理解があるようでいて凝り固まった教育しかできない校長、それに担がれる形になる盲目の元音楽教師、とキャラもすごいし、北軽井沢という山間部のロケーションもすごく良かった。

カルメンたちが山の上で見せる狂騒シーンでも、校長が詩吟を読むシーンでも馬が寄ってくるところが印象的だった。どちらも、どんな立場でも等しく原始的な行為をしているのだという示唆に思えた。

これを観たのはフィルムセンターの映画を4本ずつパックにして巡回する企画が群馬県富岡市で催されたときで、客層は高齢者ばかり。それゆえ北軽井沢駅の駅舎が映ったときなどに歓声が上がって楽しく観られた。
富士フィルムを使った国産初のカラー映画らしい。衣装だけでなく、景色も含めて、極めて色彩豊かで驚いた。

ストーリーはコメディの王道。大げさなまでに誇張されたストリッパーとしてのキャラクターはただコミカルなだけに見えるかもしれないけれど、現代でも共感されるような心の純粋さや清廉さが、逆にそのコミカルな描写から浮き立っているように感じられて面白かった。また、田舎に凱旋したリリイ・カルメンとマヤ朱美を通じて、当時の東京に対する憧れを投影的に観たような気持ちにもなった。

こんなにキャラがたった作品も最近見なくなったように思う。木下恵介はコメディもすごいといわれるが、たしかにおもしろかった。
な

なの感想・評価

3.9
ストリッパーカルメンちゃんめっちゃキュート!かわいい!モガ〜!
12月28日は日本最高峰の名女優・高峰秀子さんの命日。
また奇しくも明日12月29日は彼女との共演が特に印象的だった小林トシ子の命日であり、
またまた明後日12月30日はこの二人を多く起用した松竹の名匠・木下恵介監督の命日でもあります。
それぞれ今年で没後7年、没後1年、没後19年を迎えることに。

そんな3人が初めて揃ってタッグを組み、また木下にとっては初の喜劇映画となり、
そして日本初のカラー映画としても大変有名な松竹作品がこちら。

雄大な浅間山麓を望む長閑な農村を舞台に、家出していたおきんちゃん(高峰秀子)が自称芸術家となって突如凱旋!
今や東京の人気ダンサーとして活躍する"リリィ・カルメン"を名乗り、
ストリッパーの概念さえ知らないゲスな田舎者相手に、東京で評判の最先端"裸踊りゲージツ"をマヤ朱美(小林トシ子)と共に大胆披露!

彼女らが巻き起こす騒動がちょっぴり滑稽でちょっぴり愛しく、
我が娘を思う父親の心情や夫婦愛は涙を誘い、
戦争の癒えぬ傷を受けた音楽家にもしっかりフォーカスを当てて戦後日本の現状を今一度スクリーンに浮かび上がらせます。
木下の選曲も大変素晴らしい流れ。

ケバい化粧ながらも高峰の美貌はやはり目を見張るものがあり、その魅力的なキャラクターには愛着しか沸いてきません!

家出した子供が水商売渡世で身を立てて帰郷したり、家族やご近所さんを巻き込んで村中の騒動になったり、半ばバカにされながらもその悪びれない性格でなんだかんだ周りに愛されていたり、笠智衆がその土地で一番尊敬されている役周りだったりと、
これらのプロットはやはり松竹の看板『男はつらいよ』の雛型と云って良いでしょう。
そして男カルメンこと寅さんは傾きかけた松竹映画を一気に立て直してドル箱映画へと躍進し、皆から愛される国民的スターに成り得たのでありました!
めでたし、めでたし。
1234

1234の感想・評価

2.0
日本初のカラー作品てことでそれを活かすために彩度の高い衣装のキャラを登場させてちゃんと色が出てるてだけの作品 たしかに田舎の風景にストリッパーがよく映えてはいるんだけど
笠智衆の挨拶までがんばって見て断念
Mipoo

Mipooの感想・評価

4.0
原恵一監督『はじまりのみち』ラストの木下作品名場面集の中で最も興味を惹かれた本作、念願の初鑑賞。それもフィルム上映とあって意気勇んだは良いものの、作品の売りであり前述の断片映像を観た時にも心掴まれた色鮮やかなカラー映像(昔ながらのやや人工感のある具合がまた良い)がフィルムの劣化によって日焼けした雑誌の様に色褪せてしまっていたのが悔やまれる。

しかしながらあっけらかんとした主人公の生き様を取り巻く抑圧、旧来の価値観に縛られて女性の主体性に眉を顰める者・嘆く者・嘲る者、一方で芸術・女性の性の自己決定への支持を嘯き搾取の口実とする男性社会の資本主義論理etc炙り出される数々の風刺は(敢えて”残念ながら”と言いたい)今尚鋭く突き刺さる。
u

uの感想・評価

2.7
明るい映画かと思って見たら、びっくりするほど哀れな話で驚いた。

お世辞にも上手いとは言えないダンスと、それを揶揄う村民たちに心が痛む。
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