昼行灯

ZOOの昼行灯のレビュー・感想・評価

ZOO(1985年製作の映画)
3.8
zooという題名がラストに対する最大のネタバレ
美術史というかメディア史へのオマージュが面白かった。エロをギャグに変えてるところもすこ
フェルメールの絵の陰影を画面上で再現してみたり、タイムラプスで映画というメディアそのものについて自己言及してみたり、、

対称性とその対極としての腐敗を物語だけでなく映画の構成や演出でも体現してて、すごい技巧的だなあと。対称的でない双子がどんどん似ていったり、アルバの家が気持ち悪いくらい対称的な内装だったり(双子の位置も対称的)、、登場人物がどんどんオブジェになっていくような感覚が、人間がラプスの被写体になるという結末にも結実していってるよなあ。
アルバと双子が対称性を志向するキャラなら、やぶ医者夫妻は腐敗を志向するキャラなんかなあ。赤いファーの帽子の素材はすごく非対称だし、アルバの足の対称性を失わせたのも医者だし。娼婦と老人はいつも前者が黒、後者が白の服を着ていて、並んでるだけでシマウマを想起させてた。娼婦は双子を結合双生児に回帰させるかのような服を作ってあげてたし、老人は足がないもの同士アルバと結婚してるから新たな対称性を作ってるし、2人は対称性志向型かな

腐敗タイムラプスは結構ショッキングだけど、音楽が賑やかだから普通に見れた🎶急に始まる音楽で、冒頭のインパクト大でよかった バイト終わりでところどころ眠ってしまったのが惜しい
昼行灯

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