昼行灯

青春の殺人者の昼行灯のレビュー・感想・評価

青春の殺人者(1976年製作の映画)
3.8
市原悦子のキモエロさ加減壮絶。躁鬱のジェットコースター加減が凄かった。いい歳して子供を若い夫扱いしないでください。特に心中を誘うところが、「順ちゃん、アレしよう」という台詞なのと身体を妙に近づけているので誘っているようにしか思えなかった(実際二重の意味だったのかも?)。スリップ姿で髪も乱れてエロいはずなのに、重力に逆らえない肉や広い脇から覗くわずかな脇毛が隠せないだらしなさを露わにして、それでも息子との2人の生活(「お母さんをお嫁さんだと思って」)を息子に迫る。こんなん殴らん方がおかしいよ🥺それでも意図せず息子を一人の男として見てしまうのは程度の差はあれ多くの母に当てはまることだから、このキモさがリアリティをもって映像にたち現れるのよな🤢シーツにくるまれた母がそれでも包丁を息子に突き刺そうと包丁をシーツに貫通させるところが怖かった

原作のあらすじをWikipediaで読んだが、映画の内容だと父母が原田美枝子を嫌ってる理由がしっくりこないような気がした。エロい女、魔性の女だからダメらしいけど、そんなに主人公が翻弄されてる感じもないし、ただ息子を家庭から出したくないだけのような感じ。だからこそ両親を殺すというのならわかる。けど、原作の方が過去の貧乏とヒロインの出自がうまくあわさってより統一感があるなあ。原田美枝子の表象は昭和のバカでエロいロリすぎてやばかった。間延びしたデカい声出すんじゃないよ✋なぜ、あなたはスク水を着ていちじくを汁を垂らしながら貪り食っているの✋原田美枝子本人も嫌だったらしくて納得。とはいえ順ちゃんがいなくなったあと彼女はどうなるんだろう。まだ若いし、交友関係を広く持って世界を広げてほしい(誰)

火事のシーンゲリラと知って驚く。火事の中での演技とか、よくやってのけたなぁ。水谷豊のズボンとか、本当に焼けてたんじゃないのか。
結構美術が面白くて、お父さんの死体に転がるキャベツの緑が血糊と補色関係にあって刺激をもたらす一方で、死体とキャベツという日常非日常の組み合わせに笑う。あと、血糊を洗濯粉で綺麗にしようとするところとか。
あと主人公の視点を移したあと、そのままぐるっと一周してまた主人公の顔を映すというショットが何度かあった。主人公と同じ世界を見るんだけど、主人公には同一化できず、冷めてみるしかないという。一方で主人公もどこかさめてて、殺人を犯しても冷静だった。そういう意味では観客と主人公は近いところにいるのかも
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