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人生劇場 飛車角のbluetokyoのレビュー・感想・評価

人生劇場 飛車角(1963年製作の映画)
3.4
ディテールとしては興味深い。さらしはああいう風に腹に巻くのだと初めて知った。さらしをぐるぐる巻くのではなく、さらしを伸ばしておいて、自分がくるくると回転して巻き付けるのだ。そうした方が早いのには違いない。
ストーリーは、もともとの原作が人気作なので、飛びまくっていて、なにがなにやらやからない。
いきなり、小金一家と丈徳組の出入りとなる。小金一家の親分に、おめえはいいんだ、となだめられるが、飛車角は聞かない。止めて止まるおめえさんじゃないしな、わかった、頼んだ、ということで殴り込みをかけ、丈徳を殺す。警察に追われ、逃げ込んだ家に、たまたま、吉良常がいて、飛車角を匿う。
飛車角は自首し、情婦のおとよは奈良平の預かりとなる。小金親分が殺される。おとよは奈良平が裏切ったと気付き逃げ出す。
高倉健さん演じる車夫の宮川が助ける。やがて、宮川とおとよは結ばれるが、おとよは小金一家の家紋入りの半纏を見付け、宮川はかつて小金一家に身を寄せていたことを知る。
そんなことをやっているうちに、飛車角はシャバに出てきた。吉良常が間に入って、飛車角はおとよを諦める。
吉良常の紹介で吉良に行って過ごす飛車角。
そんあことをやっているうちに、宮川は小金の親分を殺害した犯人を知り、奈良平のところに一人で殴り込む。だが、めった刺しにされて殺害される。
それを知った飛車角、深川に戻り、自分も奈良平のところに一人で殴り込む。坂道を上がっていくところで終わり。
なぜ、宮川はおとよにあんなに惚れてしまったのか、わからない。たぶん、破滅的な殴り込みをかけるのと、おとよに惚れるのとは、同じなのだろうけど、そこは描いて欲しかった。そもそも、おとよの造形が曖昧で、ただ、泣き叫んだりするだけである。
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