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ミルクのbluetokyoのレビュー・感想・評価

ミルク(2008年製作の映画)
3.2
ゲイものなのか。ハーヴィ・ミルクの自伝的映画なのでそうなるのだろうな。正直に言って、男性同士の性交シーン、愛撫シーン、キスシーンは苦手だ。そういうシーンはDVDなら早送り、劇場映画なら目をつぶる、というふうにしている。ハーヴィ・ミルクは政治家だが、この映画に関して、そういうシーンは多い。とはいえ、ゲイのいい面というのもかなり描かれていて、好意的に思える。その点では成功している。たとえば、いつもニコニコしていてフレンドリーなところ。かわいらしいところ。いつも複数でいてホスピタリティが高いところ。おしなべて平和的なのだ。そういうゲイである、ハーヴィ・ミルクが政治の世界に飛び込んでいく物語である。

簡単にあらすじ。
ゲイで保険会社に勤めているハーヴィ・ミルクは、たまたま仲良くなったスコットに誘われてサンフランシスコへ。カメラ店を開く。カメラ店は、やがて、ゲイばかりではなく弱い立場の人や労働組合なんかも集まる場になっていく。それじゃあ、市議会議員(市政執行委員)になろうか、ということで、みんなの後押しで挑戦する。
三度目の挑戦で議員へ。そのころからゲイへの政治弾圧が激しくなる。ゲイ弾圧と戦いながら市政の運命に携わる。
スコットは、ハーヴィ・ミルクが、政治にのめり込み、自分とは離れて行ってしまったので自殺してしまう。

同じ議員だったホワイトとは、当初は協力的だったが、だんだんすれ違っていく。
ホワイトは、ハーヴィ・ミルクに裏切られたと思い込み、ハーヴィ・ミルクを射殺する。

政治の世界は平和なゲイの世界とは真逆の殺伐とした世界なのだが、弾圧から仲間を守るためには、敢えて、そんな政治の世界に身を投じなければならなかったハーヴィ・ミルクである。

たしかに、ホモソーシャルというのは、会社にいてつくづく身に染みてわかったけど、本当に、マウントの取り合いと足の引っ張り合いしてしないからね。そんなことばかりで、まるでなにも前進しない。なのに、いまの社会を牛耳っているのがホモソーシャルなんだよな。
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