人生劇場 飛車角の作品情報・感想・評価

「人生劇場 飛車角」に投稿された感想・評価

Kuma

Kumaの感想・評価

2.6

このレビューはネタバレを含みます

次作(続飛車角)を先に見てからの鑑賞。
続の方が面白かった…。なんか残念。

主人公(角さん)が蚊帳の外。
前半はずっと刑務所の中。(回想入るが、おトヨの方が主人公っぽい)
後半の小金親分の復讐も、「宮川が行くのかよ」と思わず突っ込む。(何のために今までおトヨが犯人を黙っていたのか…)

おトヨとの出会い→脱走(二人の関係の深まり)が省略されてるから、いまいち二人を応援できない。
そして角さんの凄さがわからない(すでに凄い人っぽい感じで出てくる)

長さの割に内容ない。もっとコンパクトにできそう。続は面白かったのにな〜。
shibamike

shibamikeの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

全国高等学校任侠選手権大会という夏の任侠甲子園があったとしたら、出場者は本作主人公の鶴田浩二演じる"飛車角"ただ一人であらう。
それくらいスポーツマンシップもといニンキョウマンシップに則った正々堂々としたヤクザ。人の家に上がる時は手拭いで足を素早く拭い、コップの水を飲むときも片手はコップの底に手を添える!

ナイスヤクザなのであるが、非常にわかりやすい。「義理を立てる、男を立てる」と、とにかく"立てる立てる"と騒がしい。立てるのはもっぱら股関専門の任侠下半身の自分としては、肩で風切って歩く飛車角君が羨ましい(誰がEDやねん!)。"飛車・角"というと将棋の非常に強力な駒である。間違いなく"歩"の自分もせめていつかは"ト金"に…とか思うけれど、一生"歩"でいること濃厚な気配。

物語の概要は、お世話になった小金(こきん)組のピンチを救うため、飛車角が敵対する組の大将を殺し、その後自首。5年間のムショ暮らしが始まる。
シャバの方では飛車角と愛の契りを交わした元遊女「オトヨ」が飛車角をずっと待っており、飛車角はオトヨに会いてえ!と思いながら、独房にゴロンとしている。
相思相愛の飛車角とオトヨであったが、「これじゃ映画になんないよ!」と言わないばかりに物語にトラブルが起こる。飛車角の後輩にあたる男でミヤガワ(高倉健)がいるのであるが、飛車角がムショ暮らししている間にこのミヤガワとオトヨがデキテしまう。飛車角どうするよ!ということで飛車角と我々がヤキモキするという映画。
「何や、ヤクザ映画やのに恋愛ものかいな、アホくさ。」と早々に鋭く毒づくミヤコ蝶々がいたとしたら、待って欲しい。やはりヒットしたヤクザ映画だけあって、終盤に男一匹殴り込みのハイライトもある。というかそこで終わる。飛車角が小金組の仇を討つため、単身で敵の組に乗り込むのであるが、「これからどうなるの!」という所で映画は終わる。「不完全燃焼映画だ…」と自分は明るくなった劇場で苦笑いしたのであるが、ネットで他の人のレビューを見ていると「渋い終わり方」という意見を多く見かけ、「そういう見方もあるのか、なるほど」と思った。

それはさておき、この映画高倉健が間男である。高倉健も間男とかするんだ!と驚きたいところであるが、ちょっと違う。先輩である飛車角のナオンと知らずにオトヨに手を出したのであった。で、結局オトヨに惚れてからは誠実な男といういつもの健さん。とは言うもののミヤガワとオトヨが初めて愛しあった夜は自分には婦女暴行に見えたぜ😇翌朝のミヤガワのあっけらかんぶりもちょっと怖かったぜ。オトヨもオトヨだよ!

あとは飛車角が惚れ込む「とっつあん」という隠居さんが活躍するのだが、確かにカッコ良かった。月形龍之介という俳優らしいが、忠臣蔵の吉良の人じゃん!冒頭の警察を口で言いくるめるとことか惚れ惚れ。梅宮辰夫って出てた?

小金組に義理を感じる飛車角。自分もこれからは股関組の鉄砲玉として渡世していこうと思う。

ちなみにラピュタ阿佐ヶ谷の2階男性トイレには目を疑うほど小さな小便器がある(小さい上に細い)。本当に小さい。初めて見た時は小便器と認識できず、数回見かけたくらいで「ひょっとして、これって便器…?」とおっかなびっくり陰茎をぶちこんだ。
はっきり言って自分のブツの大きさではこのミクロ小便器には収まらず、「これも因果か…」と小便で床をびちゃびちゃにして、劇場を去った。阿佐ヶ谷の夜はこれからである。

このレビューはネタバレを含みます

・着流しのヤクザの鶴田浩二が服役中に弟分の若い高倉健がおかみさんの佐久間良子と懇ろになる
・時代柄ヤクザ映画に時代劇の要素もあって味わいがある
・ラストカットの夕焼けの逆光で全体的に暗い坂道でのシーンが痺れるほど良かった
・任侠ものだがわりとストレートな三角関係の恋物語でスッキリ見れた、もちろんドスでの立ち回りもあり
T

Tの感想・評価

3.2
同じ女を愛した鶴田浩二と高倉健。任侠の鑑。最後、これからっていうところで映画が終わる。
buccimane

buccimaneの感想・評価

3.5
鶴田さん着流し姿見たさにレンタル。
佐久間さんが自首を引き留めるときの激情さがヤクザものっぽいけどグッときた。
しかし鶴田さんが恩あるオッさんが余計なお世話で話をややこしくしてる感じ...。
Piyong

Piyongの感想・評価

3.0
この頃の高倉健はまだかたい青さがある。鶴田浩二の男っぷりがたまらない。
とも

ともの感想・評価

5.0
何も言えない 素晴らしすぎる
心を打って打って打ちやまない

10/16 @新世界東映
スクリーンで観ることのできる幸せ!
いいなぁ、いいなぁ…!
松方弘樹さん追悼3本目。 とは言っても、本作に松方弘樹さんは出演してません。 本作の5年後、シリーズ4本目に出てくるんですが、この映画は東映の仁侠ヤクザ路線の嚆矢といっても良い作品なので、その後の松方さんの役者人生を考える上では抑えときたいシリーズ。 なので一作目から見ることにしました。 まあ予習といったところです。

いや~、びっくりです。 面白すぎですよ。 想像していたものと大分違うので驚きの連続でした。 まず、二枚看板とも呆れるほど芝居がヘタ!(笑) それが凄いことに、むしろリアルな仁侠道のドキュメンタリーに見えるので、当時としては相当インパクトがあったんじゃないでしょうか。 鶴田浩二さんのセリフ回しは何時もの通り、一本調子の棒読み、殴り込み前のこめかみクリクリ、走り出すと内股ピコピコ歩き、と、既に着流し浩二のスタイルは出来上がってます。 高倉健さんも相変わらずの立ち回りがバットのぶん回し。 これが、なんかリアルで良いんですよ。 脇が月形龍之介、水島道太郎、佐久間良子など、口舌爽やかな芝居達者が揃ってる所為で比較対照してしまうからなんでしょうが、それがむしろ新しいスタイルに見えたんですね。 だからね、これは岡田茂の企画が良かったんじゃなくて(だって、お話は新国劇ですからね)、完全に沢島忠の演出力のお陰です。
この映画を見て、昔の日本映画が何故面白いのか考えてみたんですよ。 恐らくね、「義理と人情を秤にかけて・・・」ならぬ、「恋と義理人情」の板挟みで、結論を出すんじゃなく逡巡するところにドラマがある、っていう設計にキモがあるんじゃないでしょうか。 この日本人にしか理解不可能な諦念の感覚と言いますか、人の業といいますか、これにグサリとやられちゃうんですね。 これは絶対海外の人には解りません。 殴り込みの前にね、鶴田浩二が佐久間良子に言う “あの世で逢おうぜ” で、結局、飛車角は恋を選んだんだって日本人は理解しますからね。 この映画はヤクザ映画に見えるんですけれど、やってることはメロドラマのダグラス・サークなんです。

沢島忠は仁侠モノが嫌いで最終的には東映を去ってしまうんですが、自分がやりたいものしか撮らないけど、それをやるためには周りを騙せるくらいのテクニックは持っていたってことなんですね。 立派です。
驚異的なカメラと画面構図。
特に役者の顔へのクローズアップが絶妙。
東京へ行くことを告げに少女訪ねる鶴田浩二を室内からロングショットで迎えるのが素晴らしすぎる。
あと佐久間良子が仇討ちに来た鶴田浩二を見て「来ると思った」とつぶやくんだけど、この呟き方がゾッとする上手さで感動した。

シリアス全振りの沢島作品は初めて見たけれど、この沢島忠は内田吐夢に匹敵する。(てか内田版飛車角より面白い)
高倉健が死ぬときのテンションが大人しすぎるのはマイナス。
ラストシーンに唖然。この幕切こそ、明日のない極道の精神か。鶴田浩二よりも、元気に演技をする健さんに目が行く。月形龍之介もいいが、梅宮辰夫の青成瓢箪には笑ってしまう。
>|