ガブXスカイウォーカー

アニー・ホールのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

アニー・ホール(1977年製作の映画)
3.5
監督、脚本のウディ・アレン演ずる主人公、アルビー・シンガーはチビ、はげ、メガネ、自意識過剰なオッサン。女にもてる。つまりウディ・アレン自身だ。そんなアルビーと明るい性格のアニー・ホール(ダイアン・キートン)の数年に渡る関係の物語である。とくになにか大きな事件が起こるわけでもない。どこにでもいる恋人たちのドラマをちょっとユーモラスに描いている。はっきり言って、なんかウディ・アレンのオナニーを見せつけられているようで退屈だ。
でも1977年アカデミー賞で最優秀作品賞、主演女優賞、監督賞、脚本賞などなど受賞しまくった。
たしかに洗練された台詞の応酬は悪くない。冴えないアルビーの生き方がオシャレに見えてくるから不思議である。なにより『ゴッドファーザー』シリーズのゴードン・ウィリスによるカメラの効果は大きいだろう。70年代のニューヨークを美しく切り取った映像を観るだけでも価値があった(ただし前半まで。順番通りに撮っているわけではないだろうが、どういうわけか途中から映像美を感じられなくなった)。