しば

いまを生きるのしばのレビュー・感想・評価

いまを生きる(1989年製作の映画)
4.2
舞台は全寮制名門進学校「ウェルトンアカデミー」。規律を重んじ、将来はエリートな仕事に就くことを親たちに期待された生徒たちの前にOBの英語教師、ジョン・キーティング先生が赴任してきます。
破天荒を絵に描いたようなキーティング先生は生徒たちに大きな影響を与えます。

キーティング先生は「Carpe diem(今を生きろ)」と彼らに教えます。敷かれたレールではなく、自分に素直であれ、今日を楽しめ。という意味です。
キーティング先生の授業は突飛なことばかり。一方的なことしか提示しない教科書を生徒に破かせたり、机の上に立って「物事の見方はどのようにでもなれる」と語ったり。

はじめはキーティング先生の奇行に戸惑う生徒たちでしたが、そんな彼に刺激を受けたチャーリー、ニール、キャメロン、ミークス、ピッツ、ノックスの7人はキーティング先生が学生時代に主催していた極秘の会合「死せる詩人の会」を開きます。
今まで親が用意したレールを走ってきた彼らは、キーティング先生によって各々の青春に目覚めます。
しかし、楽しい日々はずっと続くわけではありませんでした。

自分の気持ちに正直に生きるということは、良いこともあるが悪いこともある。どの道を選ぶかは自分次第。後悔しないように今を一生懸命生きよう。
この映画にはそんなメッセージが込められています。
キーティング先生みたいな人が身近に入れば良かったなぁと思いました。新しい自分に気付けるかもしれません。

ハートフルな話ですが、とても悲しい終わり方で、スッキリしませんでした。それでも多くの人の心に響く作品であることは間違いありません。
ラストの生徒たちのとった行動には涙が出てしまいました。
しば

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