しば

ラーヤと龍の王国のしばのレビュー・感想・評価

ラーヤと龍の王国(2020年製作の映画)
4.2
東南アジアのような世界が舞台。
龍とともに生きてきた王国が人間たちの争いにより分断され、石化してしまった人々と父を救うためにラーヤという少女が冒険に出かけるというストーリーです。

初見のイメージは、キャラクターデザインにイマイチ華がなく、ディズニーにしては泥臭いなぁと思っていました。
世界観も過去のディズニー作品やジブリ、ゲームで見たことあるような感じで、あまり新鮮味がなく、期待せず鑑賞しました。
いざ見てみると、テンポが良くメッセージ性の強さに引き込まれました。

いろんな国を冒険し、仲間を増やしながら砕け散った玉の欠片を集めるというRPGのような作りになっています。

この物語のテーマはズバリ、「信頼」です。

主人公のラーヤは信頼していた人に裏切られ、自分の国を崩壊し世界を分断させてしまった経験から人に疑いを持ちながら孤独な旅をしていました。
そんなラーヤが旅をする中で、様々な人と出会い、だんだんと人の暖かさに触れ、「独りでは決して生きていけない」ということに気づきます。
終盤で人を信じることを印象的に描いたシーンがあり、グッときました。

ファンタジーやミュージカル色の強いディズニーですが、この映画はゴリゴリのアクションシーンばかりで、肉弾戦や剣での戦いがとてもアツいです。

それぞれに己の正義があり、互いの考え方の違いから分断しつつある現代の状況に訴えかけるようなストーリーだと感じました。
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