このレビューはネタバレを含みます
多分フェリーニの自伝的少年青年時代。
本当に素晴らしい映画。
とても幻想的なのに、同じくらい個人的な実感のこもっている作品で不思議な居心地の良さ。
記憶はいつも段々と味付けされて、現実と乖離しつつ、けれども事実でありつづける。
この作品は、本当にそんなフェリーニ自身の頭の中の記憶を覗くような体験ができる。
特に豪華客船を見に行く場面は、本当に実感の塊。
自分自身の記憶、例えば子供の頃、学校の校庭で野外上映映画を見た感覚、記憶とリンクするような、心境を伴った映像体験で五感が痺れた。
こういうものを撮れる人は多くないだろうな。
マドンナはボイスオブムーンにもいたような…イタリアのマドンナとても良い。