このレビューはネタバレを含みます
TV版鑑賞後に鑑賞．DEATH(TRUE)2箇所に関しては時系列をバラバラにした総集編かと思っていたが，TV版では明かされなかった要素などもあった．またエヴァパイロットであるシンジ，レイ，アスカ，カヲルによるチェロ四重奏も新たなものだった．奏者が来た順番からチェロ=エヴァと見立て，物語が進んでいく様子を表しているとするのが順当だと思うが，あれはパラレルワールドとしてありえた世界を描いているのだろうか．
またここで裏死海文書は暴走=ビーストに関する情報が出てくる．
TV版25話と26話に相当するAir/まごころを，君にでは，TV版では精神世界での描写に留まった物語の続きが語られる（個人的には別世界線の話ではないかとも思うが）．アスカにシンジが助けを求めるが，廃人となってしまい反応がないアスカ．そして有名な自慰行為のシーン．アスカにまで助けを求めるほど追い詰められているが，性に対して興味を持つという成長を見せるシンジの様子が見られる．
ここからアスカvs量産型エヴァやシンジの葛藤，そして人類補完計画の発動と中止が描かれる．正直これを劇場で放映した製作陣はすごい度胸があると思う．それだけに衝撃的で難解な作品だった．この作品をより難解にさせている原因に新劇場版の存在がある．新劇場版でのカヲルくんのセリフからエヴァという物語がループという形で繋がっているのではないかと考察されており，TV版や旧劇場版もここに組み込まれているという話がある．一視聴者という身でありながら，まるでループを体験するがごとく新たな作品を見るごとに新たな事実や謎が出てくるというのは面白い追体験である．最終作に向けて予習・考察を行なっていきたい．
