Eryyy678

砂漠の鬼将軍のEryyy678のレビュー・感想・評価

砂漠の鬼将軍(1951年製作の映画)
3.9
破滅のための服従か、生存のための反乱か。

あのチャーチルが「ナポレオン以来の戦術家」と評するほど、連合軍に恐れられたドイツの軍人、″砂漠の狐″ ロンメル将軍。その将軍の死に隠された秘密。

第二次大戦下。アフリカ戦線を指揮するロンメル将軍だったが、味方は明らかに劣勢。無謀な戦いは全滅を意味する。しかしヒトラー総統からの返信は、

「撤退はない。勝利か死だ」

高まる総統への不信。しかし軍人にとって命令は絶対。苦悩するロンメルが取った答えとは…

タイトルから、苛烈な戦争映画を想像していましたが、ちょっと切ないお話です。軍人として、父として。そして夫としての、ロンメル将軍の選択。

ヒトラー総統のヒステリックで激烈な演技が良かったです。劣勢であるドイツ軍。その状況下での彼の焦燥感が的確に表現されていたと思います。あるいは愚かさを。

「英国人が愛するのはロンドンだけ。だから破壊してやるのだ。」

世界大戦、ヒトラーが勝利しなくてほんとに良かった。
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