snatch

別離のsnatchのネタバレレビュー・内容・結末

別離(2011年製作の映画)
4.6

このレビューはネタバレを含みます

別離って、繋いでいた心の別離なんですね…
最初は夫婦の別れと思い観ていたが、物静かなテルメーちゃんが、大好きな父と母によって迫られ、子供でいられなくなってくる。父親の、真実をと言いながら正直に答えたらどうなってしまうかと11歳の子供に聞かせる残酷さ。母親も娘のためにと言いながら娘を傷つけている。私はもう両親側の残酷さも知っている大人なので、観ていて胸が苦しい…
この映画の思いがけずの事件から思いもかけない展開と事件の真相、そしてイスラム教が絡む結末を軸にしながら、登場人物の演技とは思えない感情模様が見えてどんどん感情移入していきました🎬
時々、ぽっと1人1人の主観的な目線のカメラになるのも印象的。これも感情移入してしまう。あと、普通の映画なら入れないのではと思うようなシーンがある。お爺ちゃんが倒れて浴室のドアが開かなくなるシーンとか。父娘のガソリンスタンドのシーンも面白い。
大人たちが自分の罪を一番よく知っているのに、誤魔化して生きざるを得ない人生もよく出ている。登場人物の感情の動きと流れが、映画でここまで描写できるのかと思うほど、自然で奥深くきめ細やか。脚本作り×俳優×演出力が突出している。ある意味、製作費を掛けた豪華な映画より、贅沢で濃厚な映画鑑賞の時間だった🇮🇷
イスラム教やイラン社会のシステムの中で、事件がどう動いていくかどう解決していくかが初めて知る内容で、私には興味津々だった。
でも、ラストシーンのドアの向こうにいる娘の心情を思いやると本当に…😢

でも、まだ全部は理解できていないから、突き詰めていって、いつか完全に把握して満点にしたい‼︎
snatch

snatch