「別離」に投稿された感想・評価

感想川柳「どこでもいい 妥協点は 無かったか」

予告が気になって観てみました。φ(..)

テヘランで暮らす妻シミンは、11歳になる娘テルメーの将来のことを考えて、夫ナデルとともにイランを出る準備をしていた。しかしナデルは、アルツハイマー病を抱えることとなった父を置き去りにはできないと国を出ることに反対。夫婦の意見は平行線をたどり、シミンが裁判所に離婚申請をするが、協議は物別れに終わる。シミンはしばらく家を出ることとなり、ナデルは父
の世話のためにラジエーという女性を雇うことにした。しかし、ある日、ナデルが帰宅すると、父は意識不明でベッドから落ち床に伏せていた。ナデルは怒りをあらわにして、ラジエーを問い詰め、彼女を手荒く追い出してしまう。その夜、ナデルは、ラジエーが入院したとの知らせを受ける。しかも、彼女は流産したというのだった……というお話。

いやー重い(。´Д⊂)色々なことが積み重なって重いったらありゃしない。(;・∀・)認知症介護、離婚、子供、宗教、そして嘘。(*_*)

予告である程度厄介な話だとは知ってましたが、ここまで拗れるとはねー(゜_゜;)軽い気持ちで観ると食らっちゃうやつです。( ´_ゝ`)

この前観た「誰のせいでもない」じゃないけど、みんな少しずつ関わって誰のせいとも言い難い(;゜∀゜)ただ全てが悪い方向に進んでしまっただけ。

あのラストは思い切ったなと感じましたΣ(-∀-;)

出てくる人みんな気難しそうだから、イランの人はあんなにみんな頑固なのかと思ってしまいました。(^^;
考えれば考えるほど

巻き込まれれば巻き込まれるほど

誰に向けた感情が本当の感情なのかが

わからなくなる


少なくともこの映画の登場人物は皆誰かに対して優しい

そんな優しい人間たちが集まっているにもかかわらず、巻き起こってしまったどうしようもない事件が全員をいつまでたっても捕らえて離さないという現実に、ある種の諦観や絶望を感じずにはいられない
すごいとしか言いようがない。
無駄が一切ない。脚本、台詞全てが完璧。
改めて、天才だ。
遠い国の話かと思えば抱える問題は万国共通の非常に身につまされるものだった。考えさせられるし丁寧に撮られてはいるが、疲労困憊でないときに観た方がよかったかも…。
何なんだこれは。もう、どうにもならないおもしろさ。

娘の将来を考えイランから移住したい妻と、認知症の父親を置いて移住はできないという夫との対立とそこから派生する争いの物語。

父親の介護ヘルパーを新しく雇ったことを発端に事件(あるいは事故)が起こる。

前作『彼女が消えた浜辺』と同様に責任の押し付け合いや保身の行動が始まる。そこから当事者たちの心理を汲み取り、どうにもイヤな気持ちになるのがこの映画の醍醐味なんだと思う。

冒頭に書いた移住問題は論点が噛み合わない空中戦になってしまっている。自分が大切にしたいものだけを主張しているのだから噛み合うはずがない。

「信心深く、夫に絶対服従」というのが社会が求めるイラン女性の姿のようだが、神と夫、2つの絶対的存在がそれぞれ異なることを示したら女性はどうすればよいのだろうか。

追い詰められた時の人間の振る舞いを観る映画。
イランの厳しい介護の現実を提示しながら
かなり見事な脚本のミステリー
問題の原因となる行動には全て
社会問題 主教問題が絡んでいることを忘れさせない

こんな国を出て行くか
それとも残るか

最後 娘(未来)はどちらをとるのだろう
タイトルの素晴らしさ。
単純に別離ではないけれど、
たしかに別離である感。

家庭不和から始まり
その実は介護問題なのかと
思っているところに、
貧富や宗教観も絡んでくる
人々の思惑の交差の物語。

大切なものを守るための嘘が
互いの関係を薄っすらと離していく様。
信用とは。信頼とは。本当とは。

人間の嫌らしい面が
少しずつ浮き上がってくる苦しさ。

宗教から別離できなかった女から
「わからない」という告白がされた時、
苦い空気が流れる。

スペシャルな悪があるわけではない。
皆、別れたくはなかったのだ。

最後の答え。
娘はどちらを選んだのか。

そこに至るまで多くの決断を迫られ、
その都度誠意を持って答え、
しかしながら両親の離婚を回避するため
つきたくない嘘までもついた、
その彼女の答えは。

決めました、と濡れた
けれど前を見据えた眼差しのラスト。
彼女の知的な風貌がより良さを増す。

すぐさま誰かと語り合いたくなる作品。
カメラワークも編集も
物語の軸に対して
申し分なかったと振り返って思う。

また素晴らしい作品観ちゃったな。
誰かと観て良かった。

このレビューはネタバレを含みます

各人が自分の立場を有利にするため少しずつ嘘をつき、それによって真実がわかりにくくなった。
流産した女性の旦那だけは嘘がなかったが、すぐにカッとなる性格が災いして問題をややこしくした印象。

いずれにせよ、ちょっとしたことをきっかけにして人々の感情が入り混じる重い話を上手く描いた作品。11歳の子供が一番可哀想だった。
咄嗟の嘘や悪気ない隠し事が取り返しのつかない大きな事態に発展し、人間関係に綻びが生じていく。
皆それぞれ立場があり生活があり、守るべき人があり、ただそれらを守ることに必死なだけなのに、なぜ諍いが生じてしまうのだろう。
何も言葉を発しなくなってしまったアルツハイマーのお爺ちゃんはどんな思いで一連のやりとりを見ていたのだろう。「俺がこんな体にならなけりゃ」て心の声で言ってるんじゃないかって勝手に想像したら倍泣けた。
イスラムと教えを重んじるイランというお国柄も見える。コーランの前で誓うという行為はこんなに重いものなのか。彼らにとって「神」の存在の大きさは命以上。わたしの想像の及ばないところにある。
イランの国情も見えながら、格差、介護、離婚、教育といった身近な問題も刺さる傑作。
ここ5年日本公開の映画の中でベスト。セールスマンも絶賛公開中だけど、先ずはこっちを先に見てほしい
一般受けしない映画だとは思うけど絶対"忘れられない"映画体験になるとは思うしガンガン勧めていきたい所存
パズルじみた脚本の着想が素晴らしい。そしてそれを人間ドラマに昇華させたのも素晴らしい。配役も(特に相手のお父さん役)も完璧

(追記)こんなに一般受けしなさそうな映画なのにimdbで8.4と高いユーザー平均が出るってすごいですね
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