別離の作品情報・感想・評価

「別離」に投稿された感想・評価

honmosuki

honmosukiの感想・評価

4.0
イランの人間ドラマ。同監督の映画「彼女が消えた浜辺」でもそうだったが、イランの人は結構早口で言い争いをする人が多いのかなという印象。すっきりする話ではないが、読めないストーリーに目が離せない。
こもり

こもりの感想・評価

3.0
夫婦とその娘他がバッドコミュニケーションする話🇮🇷
イランの生活が思いの外普通というか、イスラム圏っぽくなくてびっくり。女性が普通に働いたり運転したり夫と口論していて意外だった
長衣チャードル:イラン女性の伝統的な衣装 体全体(頭〜足元)を覆う黒系統の服のこと
ROY

ROYの感想・評価

-
離婚問題だけではなく、介護や正義、誇り、償い、格差、宗教、親族といった様々な普遍的テーマを重ねている。ミステリー要素もある。複数の視点を持っているが、登場人物からは距離をとっている。ハンディカムでリアルに描かれている。音楽を用いて感情表現をしない。
マヒロ

マヒロの感想・評価

4.0
子供のためにイランを出たい妻と、アルツハイマーの父を残していけない夫は、お互いの意見の食い違いから離婚調停にまで発展していたが、そこを発端として事件が巻き起こっていく…というお話。

いきなり離婚の話から始まるというなかなかヘビーな雰囲気の映画なんだけど、その実は登場人物たちが保身のためについた嘘がどんどん物事をややこしくしていく…というお話で、口からでまかせを言ったばかりに事態が拗れに拗れていく様子は、何となく笑えたりもする(笑い事じゃ無いようなことも起きてしまうが)。

父のことになると感情的になってしまう夫・ナデルと、そんな父の介護を勤めることになった女性、そしてその女性の怒りっぽい夫と、主に三人がある一日の行動に関して言った言わない・やったやらないで議論を交わすんだけど、それをさも冷静な目線で見守っている妻・シミンが、実はしれっと全ての出来事の元凶であるというのも面白い。悪人が出てくるわけではないけど、全員善人というわけでもないところがなかなかリアルで人間臭い。一番賢く見えるのが、ナデルとシミンの小学生くらいの娘であるというのがまた皮肉っぽかったり。
宗教や介護に貧富の差と、社会的な問題を織り込みつつも、画の派手さなどに頼らずしっかりエンタメとして面白いものを作り上げている辺りが素晴らしかった。

(2019.37)
sun

sunの感想・評価

4.0
2019.78

誰も悪くないと思いたいが、真実を話せない理由が其々にあり偽ることで余計に事が悪化していく様が丁寧に描かれており、最早異国の地の話ではなく身近な題材で誰にでも起こりうる出来事で自分ならどうしただろうか?と考えさせられた。
逆境に立たされた時、どう行動するべきか…
一見、逃げた様に思える事でも身を引くことも、あるいは逆に立ち向かう事がいいのか…
Gyao!にて、映画館で観て以来の2回目。

改めて、演技と演出の力に引き込まれつつ、
初見では追いつけてなかった脚本の丁寧さにも感動。

ひたすらリアルに、イスラーム社会特有の常識や慣習や問題点に気づかされながら、世界の至る所でいつ起こってもおかしくない普遍的なできごとの顛末を冷静かつ厳しく見つめてゆく過程で、「人間」どうしが複雑に絡み合う世の中というもののままならなさ、難しさが浮かび上がる。

聖人君子も極悪人も出てこない。みんな、ごくごく普通の人たち。それぞれがそれぞれに、自分の人生が大切で、身近な家族が大切で、基本的には善良だが、隠したいことがないわけではないし、思い通りにならない人生にイライラもするし、不運が続けば他人に怒りをぶつけたくもなるような、普通の人たち。

でも、「普通」どうしがぶつかり合って、悲劇は生まれてしまう。

観ている間、頭の中で登場人物たちを「良い者順」「悪い者順」「加害者順」「被害者順」とかに並べたりしながら、自分ならどうするだろう?とそれぞれの立場に立ったりしながら、自分なりの倫理基準を固めようとしてしまうが、物事は単純じゃない。

でも、いつも、大人の犠牲になるのは子供たちだ。

親のエゴで、子供の純粋さが汚されてしまうシーンが、胸に迫った。
Konaka

Konakaの感想・評価

3.6
それぞれの立場、2人の娘の聡明かつ純粋な瞳

宗教とか男女の権利にものすごく差があるところとか、日本とは全然違う一方で、人間ってこうだよなという普遍性を感じる

カメラワークが完全に人の視線をなぞっていて自分がそこに実際にいるようなリアリティがあった

嘘を指摘されて「お前が望むなら真実を」って返すのめちゃくちゃずるいな、決定権を転嫁して自分の責任を軽くしようとしてるとしか思えない
s

sの感想・評価

3.5
動画【字幕】
・多分初のイラン映画!宗教絡んでるから日本との違いとか興味深くて見入っちゃった
・ナデルとラジエー夫が家族を守る為とはいえ狂ってた
・その後が気になる…

このレビューはネタバレを含みます

臨場感のある会話劇で見応えがあった。

途中、不自然な場面の切り替わり方だなーと思ってたら
そこが物語の重要なカギだった。

娘がいちばん大人で聡明。
娘のためだなんて言いながら
娘にあんな悲しい顔をさせないで…。
大人たちは、完全な悪人じゃないけれどみんな卑怯。

娘はどちらと別離するんだろう。
ふたりとも??
さすがにそれはないかな。
がく

がくの感想・評価

4.8
宗教、女性問題、貧富の差、子供・・・イランの闇に切り込んだ超社会派サスペンスでした。

まず賞賛したい点は素晴らしいシナリオです。伏線の張り方や回収の仕方だけでなく、登場人物たちが嘘をつくことで家族を守るということも話の作りとしてとてもも上手いなと震えました。

愛する人たちのために嘘をつく。しかしそのために事態が複雑で取り返しのつかないことになっていく。皆んなの主張や、考え方がわからなくはないなと感じました。皆、自分のためにではなく、誰かのために嘘をついています。悪気がないというと嘘になるかもしれませんが、他に家族を救うという選択がなかったのだと思うと、社会の闇がにじみ出ているなと思いました。

そして、被害を受けるのはいつも弱者なのだと。子供で、しかも女性で、なんの罪もない彼女話たちが火の粉をかぶる形になるんですね。クライマックスの、示談のシーンのラストが、その子供達のカットバックで終わるというのは鳥肌ものでした。彼女たちは何を思っていたのでしょうか・・・

ラストの終わり方はとても残酷でしたが、素晴らしかったです。この物語で、これよりいいラストはないのではないでしょうか。

とても大好きな作品になりました。
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