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愛情萬歳のらのレビュー・感想・評価

愛情萬歳(1994年製作の映画)
3.8
人間同士の交流はあるのに、そこにあるはずの会話を極限まで削ぎ落とすことによって、都市に生きる若者たちの孤独と虚しさを浮かび上がらせることに成功している。

本作が公開されたのは1994年だが、2022年に生きる若者たちの抱える孤独感とほとんど変わらず共通している部分があるし、キャラクターにも都市の描写にも国籍を超えた(無国籍的な)普遍性がある。結構笑えるシーンが多くて、孤独や虚しさと表裏一体にある滑稽さがきちんと描かれているところも良い。人間は滑稽な生き物なのだ。
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