しゃおりん

ティファニーで朝食をのしゃおりんのレビュー・感想・評価

ティファニーで朝食を(1961年製作の映画)
5.0
大好きな映画。
結構昔に観て、ラストシーンとMoon River以外ほとんど記憶になかったんだけど、すごく大好きな映画ということだけは覚えてて、もう一度観たらやっぱり大好きだった。
最初の、まだ街も眠ってる早朝に安いパンと安いコーヒーを紙袋ガサガサさせながらティファニーの宝石に見入るシーンが好き。着飾っているけれど、どこか昔のルラメーの田舎娘な感じが出ている気がしてホリーの本質を突いてる感じがする。
あと、劇中流れ続けるMoon Riverがすごく綺麗で、ホリーは破天荒でキテレツなのに、どこか儚くて悲しげで、どこか放っておけない危うさがある感じがよく表れてるなって。大好きな歌です、泣けちゃう。
ラストシーンのポールの言葉「人は人のものになることでしか幸せになれない」「君は自由なようで自分という檻に自分を閉じ込めているんだ」「自分からは自由になれない」って言うのよかった〜〜〜・・・。
世界を飛び回って、名前を変えて、新しい自分として生きてもやっぱり自分は自分。ホリーは自由だけど、そこには環境によって変わり続ける透明な存在でしかない、名無しの野良猫で、環境がなければ何者にもなれない。だから、ポールの言ってることは一見支配的なようで、人は人がいないと自分が何者なのか分からないんだから核心を突いていると思う。ポールといることでホリーは自分を愛せるようになったらいいな、って思った。幸せになってくれホリー!!!