トールキン

ブルーバレンタインのトールキンのレビュー・感想・評価

ブルーバレンタイン(2010年製作の映画)
3.9
そんなに期待してなかった分なかなか良かったので個人的には掘り出し物感のある作品でした。これはどうしても切ない気持ちになってしまう。大きな展開もなく淡々とした内容なんだけど不思議と惹きつけられるものがあったし中盤以降からずっと居た堪れない気持ちで見ていてかなりキツかった。

夫婦の事情なんてその2人にしか分からないし出会った頃は互いにキラキラしていて互いに惹かれ合ってくっつく、というのが自然な馴れ初めだと思うけど年月が経つにつれて段々変化していくものもあるだろうし、それによって関係性もどうなるか変わってくる。客観的に見て他人事みたいな言い方しか出来ないけど本当に良くも悪くも夫婦関係を持続させることって難しいんだなって率直に思えた。

さらに、この手の作品ってどういう風にラストを迎えるかって引き際が肝心だと思うけどこれはこれでアリな終わり方だった。ただ、どうしても切なさや悲しさがずっと残ってしまうような余韻がまた良い。
映画の醍醐味の一つとして見た直後にどれだけ心を揺さぶられたか、という点に個人的に重きを置いているのでそのような余韻がまた良い意味でズシンと心に残り、憂鬱にさせてくれる。
見た事ない方には是非オススメしたくなる作品です。
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