EugeneHashimoto

自転車泥棒のEugeneHashimotoのネタバレレビュー・内容・結末

自転車泥棒(1948年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

髪を華麗にカールさせた小公子ばりの少年と背中あわせでブルーノがチーズを素手で食べているくだり、画としてわかりやすいのだけども、こういうシーンかなり苦手だなと思った。見てられへん。

子どもが連れ回されていることで子どもの目を通して見た当世を追体験するような思いがする。たぶん当時の人々も、激変した身の回りの世界を子どもの目で見て、改めて動揺したんだろうなと思う。そういう作品に価値があることはわかるけども、どうしようもない時代に映画の世界までどうしようもなくしてどうなるというのかとも思う。デ・シーカ監督がこういうしんどい世相を具体的に描いたあとに《ミラノの奇蹟》みたいにマジカルな要素を呼び込んだ映画を作ったのはたぶん正しい。
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