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終始静かなトーンを貫きつつ感情豊かに人間味を見せるエスター像がよかった。
裸同然の丸腰なのに武装した敵がなだれ込んでくる絶望、船が沈んでいってるのに鎖に繋がれている絶望が丹念に描写されていてよかった>>続きを読む
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イエス・キリストとその同時代人の話。
徴税されるために妊娠中にベツレヘムくんだりまで行かされるんダルいな、ということが端的に伝わる導入。
宗教画からの引用っぽいショットがイエスの物語のシーンでいく>>続きを読む
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エミリーの臨死体験
「多くの魂がここに眠っている。母と娘、夫と妻といったそれぞれの立場や、敵味方、貧富の差などの特徴は、形としては残っていない。人間が死ぬと生きていた頃の個性や記憶は消えていく。しか>>続きを読む
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牧師も担任もえらい胡散臭くて、親とかもどことなく他人行儀で、イエス様はなんかふざけてるし、子どもたちの世界だけが真実なんだなというかんじがする。
子どもたちみんな本当によくやってる。練り消し少年とか>>続きを読む
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ジジイばかりの法曹界にヴェラ・ドレイクの偉大さは判るまいよ。
レッグがドレイク家に受け入れられたのは戦争の体験を話したことで同じ苦しみを知っている人と認められたのが大きいと思うのだけど、ヴェラが息子>>続きを読む
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爽やかなタイトルとポスターからは想像もできない苛烈なまでの居心地の悪さ!疎外感!後半はさほどでもないけども、「昼食」パートはもう観てて胃に穴が開きそうだった。
これがどうでもいい適当な食事だったらま>>続きを読む
「proud of you」に「鼻が高い」を当てる字幕芸が冴える
終盤はなんとなく樹木希林と内田裕也の関係を思い起こした
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西部劇とか軍隊ものとか全然好きじゃないはずなのに、フォードの映画だとおもしろくて没入できてしまうからすごい。
生まれたばかりの息子がその日のうちに死んでしまって、あまりのことにバーで酔いつぶれるマー>>続きを読む
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自分を捨てた母親にやっと会えると思ってイタリアくんだりまで来たというのに母親はとっくの昔にアメリカに帰っていた上に好きピのキアヌはポッと出のキアラに持っていかれてもう散々、ひたすら不憫なリヴァー・フェ>>続きを読む
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貂、猫、犬、山羊、羊、牛、馬、鼠、鳥。動物と人間が入り乱れる、というか、人間って人間が思ってるより動物だということを映像で叩き込まれるような内容だった。本当に穢らわしいものを目撃している、と思わせる映>>続きを読む
子どもが本当に怖い。
たまたま前に観てた《悪魔の赤ちゃん》(だいぶ系統が違うけど)でも同じことを思ったけど子どもの悪の責任を誰が何をもってどう取るのかって本当に難しくて、自分の普段使いの倫理観が揺さぶ>>続きを読む
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郵便局長兼旅館のおかみ役の吉田日出子と双子の大おば様を一人ニ役でやってる岸田今日子がもうほんとに素晴らしい。
郵便局の仕事を片付けていたら豊川悦司「で、局長はどなたです?」と聞かれて、ムカついた吉田>>続きを読む
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序盤のコンサートのシーンよかった。エミリたちのいる席に画角を固定して、それぞれの鑑賞態度で人となりとかを説明する。
時間の経過、人の老いに関しての描写がけっこう容赦ないというか残酷で、写真撮影のとこ>>続きを読む
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崩壊した洞穴から湧き出たコウモリの群れがお屋敷に突入して仏壇のローソクにぶつかり、燃えたコウモリがのたうち回って障子や畳に引火するくだりすごかった。
双子の老婆のひとりが市原悦子でびっくりした。当時>>続きを読む
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スペインのホラーはいいな……。ウサギに至るまで名役者(屠殺される仲間の断末魔の叫びを聞いているところとか)。ディエゴ役はあの子以外考えられなかっただろうな。純真無垢で、悪知恵とか働かなそうで、だからこ>>続きを読む
劇伴で突撃ラッパをカモフラージュするテクにかなり興奮した。囲まれて、追い詰められて、敵の手で殺されるならいっそ私が的なありがた迷惑でハットフィールドに銃口を向けられるルーシー、様子がだいぶおかしくなっ>>続きを読む
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アメリカの戦後というとアイゼンスタットの《勝利のキス》みたいにさぞや明るく弾けていたのだろうと敗戦国の人間は思ってしまうけど、実際のところいろいろな戦争観が蠢いていて復員兵にも複雑な思いや戸惑いがあっ>>続きを読む
死体が環境的要因でゾンビ化するという発想で、感染によって増殖するという発想ではないのがおもしろかった。ゾンビものに感染症方式を導入した最初の作品って何なんだろう。
スペクタクルと割り切った感傷とか全然ない災害描写、ラストシーンに邪魔になる人を周到に消していく無慈悲な脚本。沈没する国にあえて残った大統領の最期の演説くらい最後まで聞かせてくれてもええんじゃないかと思>>続きを読む
ヘレナ・ボナム=カーターに万歳五唱
モーリスではあんなにラブリーだったジェームズ・ウィルビーがこんな銭臭いおもんない男になってもうてまあ……