ペドロ・アルモドバル監督の初期作品。
だいぶ荒削りだけど、人間の悲哀をコメディぽく描く作風は変わらず。
経営難で潰れかけの修道院に、恋人をヤクで死なせて逃げてきた歌手のヨランダが逃げてくる。
そこにいたのは元ワケありの尼さん達だった。
シスター達のネーミングセンス!
「マッドストーン」のキャラ達の名前も笑えたけど、まさにそれ。
シスターどぶ鼠
シスター肥溜め
シスター堕落
シスター毒蛇
一応悪いものを理解することも大切とかいう意味はあるけど、これ普通に悪口だからw
アルモドバル監督自身がゲイということもあり、必ず入れてくるLGBTQ要素。
修道院てことで勿論レズビアン。
普通にヤク中だったり、官能小説好きだったり、運び屋やったり…思ったよりバチ当たり。
でも神父による性犯罪が次々と明らかになった今、このシスター達が可愛く見えてきちゃう。
でもこの映画が作られた当時だったら、とんでもないキャラ付けだったんじゃ?
尼長の最後の慟哭が切ない。
分かる、分かるよ。
あれだけ世話したのに、あっけなく終わってしまうの悲しいよね(꒦ິ⌑꒦ີ)
でもアルモドバル監督が描く女性は、現実に打ちのめされながらも、強く逞しい。
だから尼長さんはこれからもしぶとく生きていくのだろう。
尼長さん、愛してくれるシスター堕落と幸せになって欲しいわ。
ヤクだけはやめてね!