バチ当たり修道院の最期の作品情報・感想・評価

バチ当たり修道院の最期1983年製作の映画)

ENTRE TINIEBLAS

製作国:

上映時間:100分

ジャンル:

3.2

あらすじ

麻薬中毒でショック死した恋人の殺人犯疑惑をかけられてしまったクラブ歌手のヨランダは、警察から逃れる為、資金難で閉鎖寸前の修道院に転がりこむ。ところがそこにいた修道女たちは、薄暗闇の中でトラを飼ったり、大衆小説のゴーストライターをしたりと、一癖も二癖もある女ばかり。さらにはとりまとめ役の修道院長が麻薬漬けと、神をも恐れぬ罪業を犯していた!そんな修道院で生活を始めたヨランダだが、当初感じた不安とは逆…

麻薬中毒でショック死した恋人の殺人犯疑惑をかけられてしまったクラブ歌手のヨランダは、警察から逃れる為、資金難で閉鎖寸前の修道院に転がりこむ。ところがそこにいた修道女たちは、薄暗闇の中でトラを飼ったり、大衆小説のゴーストライターをしたりと、一癖も二癖もある女ばかり。さらにはとりまとめ役の修道院長が麻薬漬けと、神をも恐れぬ罪業を犯していた!そんな修道院で生活を始めたヨランダだが、当初感じた不安とは逆に修道院長からは過剰に優しくされ、心地の良い日々をおくる事に。何故なら修道院長は彼女に恋心を抱いていたのだ。そんな折、修道院では賓客を招いた年に一度の演芸会が開かれるのだが…。 問題児だらけの修道女を抱え、資金繰りに苦しむ修道院の行く末は?

「バチ当たり修道院の最期」に投稿された感想・評価

これは邦題が巧い。確かに出てくるのは不道徳な堕天使だらけ。駆け込み寺的修道院はセックス&ドラッグ&歌謡ショーのパーティ、そして虎!本物!「虎に噛まれるのは虎を尊敬しないからだ」とどこかで聞いた言葉のとおり、尼長はじめ修道女たちは正に猛獣使い(内なる猛獣を飼ってもいる)。シュールでトボけた可笑しみと同時に物哀しさもある。塀の中は外に居場所のない弱き者たちが寄り添い合う慈愛に満ちた(はずの)拠り所なのだ。だがやがて楽園の扉は閉ざされ、尼僧たちもミューズもバラバラに去りゆくのみ。最後はやっぱりメロドラマティックなエレジー。アルモドバル映画のギラギラした原色装飾がカトリックの祭壇にピッタリな過剰さ。細長い窓枠の中を覗き見るショットはステンドグラスの宗教画みたいだった。
松

松の感想・評価

3.2
かの「オールアバウトマイマザー」を生み出したペドロアルモドバルの原点が詰まった映画ではなかろうか
こんなにレアな映画をWOWOWが放送したのは奇跡
emi

emiの感想・評価

3.5
アルモドバル監督にしか撮れないハチャメチャなコメディ。歌手の片方だけの手袋、作家修道女のヒゲなどディテールにも独特のセンスが光る。ビターであっけないエンディングもアメリカ映画のコメディにはない感覚で面白い。

このレビューはネタバレを含みます

ペドロ・アロモドバル監督のボルベールやバッドエデュケーションの世界観に引き込まれる感覚が好きで本作も観てみました。
配給がアルバトロスなのでクソ覚悟でした。
115分の作品です。
前半(?)80分間は、
「ヤバい 何これ?面白いところが一切ない」
と若干眠たくなったりしましたが、
【修道女なのに◯◯でバチ当たり】
と言うテーマそのものがフェイク。
前半80分間が退屈な序章。
80分からが本章。
ペドロ・アロモドバル監督は最後の最後まで信じる視聴者だけをお救いになります。
だがしかし、何度もしつこいが、前半がキツい。
尼さんも僧侶も人間。俗世以上の感じは罰当たりでおもしろいけど、でもみんなここにはお布施しないでしょうねぇ(笑)。キッパリ尼も僧もやめなはれやー
いやはや、罰当たりだった。ロックなファッション良かった。ロックと尼僧はなぜかベストマッチ。
Shizka

Shizkaの感想・評価

1.2
修道女があるまじきことをやっているのはクスっとしたが、音声と映像が微妙にあってないのはアフレコだからか? ぜんぜんしっくり来なかった。

ストーリーもそれでなんなの? なにか面白いところあったか? 虎と戯れるところはハラハラしたが、あとはダメ、さっぱりだめ
Canape

Canapeの感想・評価

3.2
いやいや、やられたよ。番組情報に修道女たちのコメディとあったけど、ペドロ・アルモドバル、そんなわけない!!駆け込み寺の修道院ゆえ肥溜め尼とか過去にちなんだ呼名がシュール。コカイン吸いながら説教したり、闇取引したり。修道女という肩書だけで中身は所詮人間てことかな。
Encadenados/Lucho Gatica
ペドロ・アルモドバル監督の『セクシリア』を観るつもりが見つからず、替わりにこれを観てしまったよ。。。

ジャケットも強烈だけど、お話もかなり強烈(・_・;

恋人殺しの罪を着せられた歌手のヨランダが逃げ込んだ修道院、”駆け込み寺”

ここは罪深き修道女たちの集まり。

どこの世界にヘロインやる修道女がいる⁈
「今夜はご褒美にヘロインあげるわ」
吹き出しそうになりました 笑

資金繰りに苦しむ修道院を立て直す為、あれやこれやと企てるのですが。。。

いやぁー怪作です♪

尼さんたち、大真面目にやってますが、おかしいですから!貴方たち!笑

虎に仰天し、
ポルノで呆れ、
ゆすりで笑う。。。


『人生はコメディ
そして人生は学校
自分を知らずにはどこへも行けない』

スケスケ衣装で歌うヨランダのこの歌詞が妙に心に沁みました。

あまりに独特過ぎて人にはオススメ出来ないけど、私、キライじゃないなぁー(*´∇`*)
★ 宗教の限界を試す思考実験

逃げてきた元歌手が修道院を変える物語。
って「どこのウーピーさんが主演ですか?」と思わず訊きたくなりますが、実のところ、本作の方が先駆け(1983年製作)。ただ、鑑賞後に「ほっこり」なんて言えないくらいに不謹慎な作品ですけどね。

何しろ“あの”アルモドバル監督の出世作。
ぶっ飛んだ発想が炸裂しているのです。
尼僧たちは邦題どおりにバチ当たりで、LSDやヘロインを摂取したり、官能小説に耽ったり、神父様と愛を交わしたりと、やりたい放題。

そもそも彼女たちの名前からして。
墜落尼とか、どふねずみ尼とか、肥溜尼とか。
通常ならば“厭うもの”を敢えて名前に付ける発想。いやはや、キリスト教が主流の国でこの内容は…かなり攻めています。やはり、アルモドバル監督は、退かぬ、媚びぬ、省みぬ。凡人では選べない茨の道を貫くのですね。

しかし、監督さんがスゴイのは、異端を極めながらも作品の根底で“愛”を描くこと。しかも、それは“しっとり”としていて“しなやか”。男性上位の発想では描けない極致。いやぁ。デビュー間もない頃から現在に至るまで、芯がブレていないのは見事です。

まあ、そんなわけで。
攻めて攻めて攻めて攻めて。
やめてやめてやめてやめて。
と歌いたくなるほどに攻めている作品なのですが、隠された“愛”を紐解きながらの鑑賞をオススメします。

…というか、正直なところ。
少々退屈な作品なのです。何しろ、攻めているのは人物設定だけ。キリスト教が生活に密着している環境ならばいざ知らず、現代の日本人の観点では淡々とした印象の方が勝ってしまうのです。

あ。でも、強烈な印象の場面がありました。
それはトラと女優さんとの絡み。

本筋とはあまり関係が無いのですが、CGに頼らずに実物のトラと触れ合っているのです。かなり人間に慣れているようですが、優しく撫でても血飛沫が飛び散るかもしれない…!なんてドキドキの瞬間が続くのです。

でも、冷静に考えれば、そんな状況になったら映画として成りたちませんけどね。いやぁ。ムツゴロウさんって実はスゴイ人なのかも。