デイジーベル

回転のデイジーベルのレビュー・感想・評価

回転(1961年製作の映画)
4.0
「″想像力″は有りますか?」

ゴシックホラー、心理サスペンスの傑作であり、DVDが高価な為、鑑賞するのがなかなか難しかった作品。(現在TUTAYA発掘良品にてレンタルが開始している)

美しく可憐でもあり、不気味さと邪悪さを持ち合わせた子供達。(本来子供(純粋さ)とはそうゆう存在なのかもしれない)

家庭教師ギデンスの奮闘は、″愛″なのか″狂気″なのか。″正義″なのか″妄執″なのか。

「私達は彼女を信じていいのか?」

この物語の″邪悪な存在″とは?存在するかどうかわからない″幽霊(悪霊)″なのか?それとも″想像力″により、抑圧された性的衝動(欲求不満)と満たされない妄執的な愛が狂気に走らせた″彼女″そのものなのか?(あくまで個人的見解)
使用人と前任の家庭教師の死は本当に事故だったのか?(幽霊がいたとして)幽霊に取り憑かれたのは誰なのか?色々と考えを巡らせてみるのも面白い。

この作品には明確な″答え″とゆうものが存在しない。この作品に有るのは″結果″だけだ。それこそが、この作品の魅力であり、傑作たる所以のひとつであろう。
″妄想″か″現実″か、その答えは私達の中にあるのだ……。


ゴシック調の衣装やお屋敷、モノクロ撮影による光と影のコントラストや映像美も素晴らしい。(そして作品に、それ程古さは感じられない)
視覚的ではなく、心理的にとにかく怖いホラー映画。(思考がぐるぐるぐるぐる…)