ギルド

エスターのギルドのレビュー・感想・評価

エスター(2009年製作の映画)
4.2
前から気になっていた作品ですが面白かった!孤児院で引き取ったエスターの背景と見えざる狂気が少しずつ滲み出てきて、露わになった時の箍が外れた畳掛けが狂っていて良かったです!

 エスターが絡む恐ろしいシーンはシンプルに怖くて、特に滑り台から突き落とすシーン、道具で殺すシーン全般、母親へプレゼントする時の筆舌に尽くしがたい狂気、終盤の化粧が崩れて拭き取るシーンは他の映画ではあまり見たことが無い怖さがあったと思います。それに加えてエスターの動機付けも納得できる構成になってて、単純に怖いだけでなくストーリーの進展のうまさも相まって良かったです!

 そんなエスター演じるイザベル・ファーマンの度肝を抜く怪演も凄いけど、映像で魅せる不気味さと緊張感を引き立てる作りもこの映画で際立っていた大きな見どころだと思います!人間の持つトラウマや緊張感を高ぶる狂気の持ち運ばれ方が秀逸で、一番最初の死産の演出・エスターの本性を絵から連想できるシーンは一気に心を掴まれる不快になるけど目が離せなくなる魅力があったと思います。

良い緊張感を味わえて、人間の狂気による怖さを独自のアプローチで演出した作品でオススメです!
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