シュークリムオ

パニック・ルームのシュークリムオのレビュー・感想・評価

パニック・ルーム(2002年製作の映画)
4.5
この時代のデヴィッド・フィンチャーは間違いないね。サスペンスの巧みさにシビれる。限られた空間なのにドラマチックで、「なんなん、次どうなるん?」という展開で引き込ませてくれる。悪役もそこまで強くないのが特徴で、リアルな具合が絶妙。主役は普通の人というバランスもとてつもなく絶妙。それでも母強しの根性か、またはジョディ・フォスターならやってくれるという妙な説得力か、ここにグッと展開を盛り上げてくれる。ちょっとしたトリックみたいなのもなく、その場でなんとか切り抜けていく。この映画はリアルタイムで普通っぽくて臨場感がタマラナイ。フィンチャーだからか、当時は過度な期待をされていたような記憶があるが、しっかりした良作。オープニングクレジットのCGがクール。このあたりでも何かこう、良い映画を期待させるものがある。傑作は細かいところまで手に抜きなしってことか。