失意のベン・アフレックが高校バスケチームのコーチとなるお話。スポ根映画と思いきや、静かな作風と演出で「それとはちょっと違うんだよね」という姿勢を見せてくる。あくまで焦点は息子を失ったアルコール依存のベン・アフレックに当てられている。しかし、彼の成長記というものも実はあまりなくて、成熟しきった大人の主人公がどう向きあって生きていくのか、というところを丁寧にかつ、これから将来のある子ども達のコーチというポジションで描いていく。チームは順調に強くなっていき結果を出していくが、主人公はどうなのか？ いやいやこれ見事すぎるわ。リアルというか、仕事が順調な人でもいろいろ悩んでいるじゃんか、そういうところと重なってなんとも言えない気持ちになった。彼を助けてくれるのは酒なのか…。救われないかもしれない、でも救われてる人もいる。人生だなーって感じる静かで良質な映画でした。
