シュークリムオ

トータル・リコールのシュークリムオのレビュー・感想・評価

トータル・リコール(1990年製作の映画)
5.0
今見てもおもしろいなこりゃ。今のスタイリッシュなSF映画とは違い、昔のSFアクションらしい、大味な作風が、ポール・ヴァーホーヴェンとシュワちゃんの映画としてとても合っていて、楽しい楽しい作品だよね。記憶を植え付けられる装置に座ると、すでにその記憶はあるよとエラーを起こすディックらしい始まりから、いろいろなことが発覚していき最終的には火星を救うという、原作からかけ離れてはいくが、そんなことより「おもしろいなこれは!」という大作映画。ミュータントな人たちの描写はナンセンスだけど、なんだか憎めない。またそれを利用したらミスリードというかサプライズが楽しい。かの有名な、おばさん変装グッズを脱ぐシーンは画期的だし、空気がなくて目玉が飛び出そうな描写のわかりやすさなど、表現がシンプルで受け入れやすいのも良いところかも。リメイク作も好きなんだけど、オリジナルにある大味だけど上手い独特な映画は他には再現できないだろう。