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聯合艦隊司令長官 山本五十六 -太平洋戦争70年目の真実-のYukenzのレビュー・感想・評価

3.8
終戦の日が過ぎたところで、改めて日本人ながらまだまだ自国の歴史に疎くていけないと思い、本作を視聴してみた。
当時不景気だったとはいえ、一般市民に開戦ムードが漂っていたのは意外。それ以前の大戦で日本が負けなしだった事も事態を気楽に捉えていたという事だろうか。

当時海軍次官の立場だった山本五十六が日独伊三国同盟とそこから迫られるアメリカとの開戦を強く反対していたというのは初めて知った。後で調べたところ、実際にアメリカに留学していた経験から日本との国力の差を思い知っていたようだ。

真珠湾攻撃は戦争を早期に終結させることを意図していたが、山本五十六は宣戦布告前の闇討ちを狙っていた訳ではなく、不手際で結果的に襲撃となってしまったのだという事も知らなかった。知らないことが多い…

役所広司を起用して山本五十六をかなり人間味のある人物として映し、戦争というジャンルながら親しみやすい作品となっていてよい演出だと思う。実際の戦時下でここまで泰然としていたのかは疑問だが。

彼の最期は残念だったが、もう少し生きていたら戦争は違った展開になっていただろうか。原爆が投下される前に講和で終戦というパターンも実現していただろうかー
そんな事を考えずにはいられない。
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