スーパーヒーローなんて
存在しないのか？
『ミスターガラス』公開なのでシャマランバース3部作の第一弾（当初そういう位置付けだったのかは分かりませんが笑）をレビュー。
電車脱線事故を経験し、なぜか一人だけ助かった生還者の男性（ブルースウィルス）…しかも彼は、奇妙なことにまったくの無傷だった。
スーパーヒーローかもしれない只の中年男と、彼をスーパーヒーローだと信じて疑わない病弱な男。二人の出会いがそれまでの『普通』の人生を塗り替える変化をもたらす…。
幼い息子からはもう愛想をつかされそう。家庭で父親としての威厳を失ってきたしがない警備員の男性が、奇っ怪なスーパーマン論を振りかざす変人と出会い、現実離れした彼の思想が次第に真実ではないかと感じ出す。スーパーマンは実在し、それは自分自身なのではないか？ということ。
シャマランの映画では『現実と虚構』の鏡像関係がよく出てきます。誰も信じない現実がある。誰もが信じない、けど俺はたしかにこれの実在を感じてるんだ！！そういうものを信じて生きていいんだ！！！というシャマランの熱いメッセージがほとばしります…！
物語のラストにはシャマランらしいどんでん返しが待ってまして、少年だった初鑑賞時はそこばかり印象に残ってましたが今見るとブルースウィルスのお父さん物語として凄いしびれる！
ラストの『しーっ』はブルース史上最高に渋い表情でしたね…彼にとってのヒーローになれることが1番なんだと思う。
単体の邪道ヒーロー映画として、真っ当で純粋なストーリー。刺さりました大満足です！
