全編心地いいリズムが流れてる。
絵が美しくて動きもしなやかでギャンブルの話なのに騒がしさがほとんどない。（過去の収容所回想シーンはかなり凄惨でそこだけ雰囲気が異常だけども。あの演出もびっくり）
主人公自身が僧侶のように己を鎮めて過去の罪から解放されたいと苦悶してるからなのかもしれないが、この静けさが家のテレビで眠りながら見るのに異様にマッチする。
ポールシュレイダー監督作品初鑑賞。
俄然興味が湧いた。
モーテルの部屋をイス机ソファも全部白い布で覆って真っ白にしてるのが地味に変態的でなんか繰り返し見ちゃうくらい好き。
プールサイドでお前がオカンとこ行ったら俺も女抱くわい、て同級生みたいな謎取引をしてるとこに、ずっと別のカップルがいて寒そうにしてるのも好き。
ギャンブル場に入る時の背中に静かな音楽が鳴ってて、徐々にほんとすこしずーつスロット機の音や店内の喧騒が帰ってくるような演出が心地良かった。ラストシーンの演出もすばらしい。あのくらい唐突に終わりが来る感じも好きである、我輩は。
