さいらー

アマデウス ディレクターズ・カットのさいらーのレビュー・感想・評価

4.6
まず、この映画は決して実話ではない。
モーツァルトは誰かに殺されたなどということはなく、病で死んだのだ。
サリエリはモーツァルトの友人であったし、灰色の人ではない。

それもそのはず、この作品は史実を描くなど一つも言っていないし、そもそも本作は戯曲「アマデウス」の映画化である。



しかして、この映画は素晴らしい作品となった。
天才と凡庸。唯一モーツァルトの天才性を正しく理解した、凡庸な男サリエリ。
彼がモーツァルトに抱いた感情を映画は映し出す。これ以上ないほど完璧な作品である。





P.S.
FGOで登場するアマデウスとサリエリはこの作品の影響を多大に受けている。
灰色の人であり、殺人者であり、無辜の怪物となったらサリエリを唯一最も理解できる作品が本作だ。ぜひとも全マスターに観てもらいたいと思います!