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007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号のAbeCinemaTVのレビュー・感想・評価

4.6
記念すべき007 1作目。久しぶりに見たけど、アクションはあまり多くないが、しっかりスパイサスペンスとしての面白さが担保されている。大作シリーズとしての趣はまだ足りないが、「あれ、面白いぜ」と流行るのはうなづける。迎えよこしました?と空港でちゃんと確認するのも丁寧だ。ショーンコネリーは振る舞いがこの時から完璧で、やはり彼を見つけてきたのが最大の功績だろう。ドクターノオも最初の悪役として申し分ない洗練さと怪しさ。無駄に優しいドクターノオのアジトのメイドさん?が腹立つわ〜。東洋人だから余計に腹立つ。最後の爆発も正直、最新作スペクターのギネス記録になった爆発よりこっちの方が迫力ある。ミニチュアなんだけど、これだったらミニチュアで良くない?ってスペクターと比較すると思ってしまう。まあ、ボンドと同じアングルに入れたかったんだろうけどスペクターは。ただあれはとんでもない爆発じゃないですか??よくわかってないけどとんでもない汚染が起こるんじゃないですか??放射性物質があったんですよね??これは私を愛したスパイとかトゥルーライズとかにも通ずる引っ掛かりポイントなんですよね、特に日本人としては。音楽も最初にこのテーマできあがっちゃったのは映画界に起こった奇跡だよ本当に。ガンバレルもそう。あの時の音楽は不思議だけど。ハニー・ライダーのキャラクター造形がちょっと気になるなあ。あまりにも浮世離れというか、世間知らずというか。ちょっとボンドもこいつ育ってきた背景やばい、学校行ってないのか?ってちょっと引いてるのがわかる。ただ確かにめちゃくちゃ美人。ウルスラアンドレスの今を知っちゃってると、今の方が思い出されてしまうのだが、確かに当時は絶世の美女である。救いを待つ女性というのは、ドクターノオに始まり、私を愛したスパイやスペクターに至る流れである。しかし面白いのは、ロシアより愛をこめて、サンダーボール作戦は女性に救われるのは意外と先進的だったのかもしれない。
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