賽の河原

探偵はBARにいるの賽の河原のレビュー・感想・評価

探偵はBARにいる(2011年製作の映画)
2.2
「スタイルとはずらしの一貫性である」とある哲学者は述べたと言う。
この映画は「ハードボイルド」というものを「大泉洋」と「北海道」というずらしでもってスタイルを確立しようとした作品と言えよう。
そういう意味で「日本でハードボイルドものつくるのって難しいねぇ...」的な意見は論外でしょう。
問題はずらしの正当性でしょう。
まず北海道要素なんだけどね、カルトっぽい「保守」(こいつらの描き方もリアリティのレベルが低いと思うんだけど)の「屯田兵観」はあんなんでいいんですかね。あるいは炭鉱の閉山で人生が狂ってしまったオッサンを大泉洋が「環境のせいにするんじゃねえ!(意訳)」的に切り捨てるあの姿勢、いいんですかね?
北海道要素前面に出してロケとかしてるわりに軸足が北海道にないというか、「それでいいのか?」という思いは否めない。
大泉洋のキャラクターも正直ブレを感じるし、極論すると「お前がいけねーじゃねーかw」って話もあるし、謎解き要素が上等なものだとは到底思えないし。
このキャスト、タイトルの期待値の高さにはちょっと及ばないなあ。
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