きゃんちょめ

ペット・セメタリーのきゃんちょめのレビュー・感想・評価

ペット・セメタリー(1989年製作の映画)
3.0
死から学ぶものがある。

という序盤のジャドの言葉に撃たれた。

ゼルダの寓話を見るだけでも価値がある映画。あれは怖い。脊髄の髄膜炎ってあんなに苦しいのか。

頭が半分割れて血だらけのパスカウ君がとてもいいやつ。パパの魂がディスコーポレイティドされてる(錯乱してる)から、人間には超えてはいけないバリアーがあることを何度も血だらけの姿で教えてに来てくれる。実はこの幽霊、すげぇいいやつなんだよな。てかたしかに、息子の墓を掘り返すときにニコニコしてるとかパパちょっとやばくねぇか。登場人物みんなの頭がちょっとずつ全員狂っててやばい。てかEveryone lose their minds ってちゃんと飛行場で言ってるしな。

悲しみに沈むエリーが『お父さん。神は本当に本当にそれを望めば、死んだ人を生き返してくれるよね。それに信仰をもってもいい?』

と聞いた時、大学で医学の先生をやっている主人公ですら、『そうだよ。』と答えてしまう。母親はThere is no ghost!とか叫んでるのに。

そこにはやはり、人間はどうしても、どこまでいってもやっぱり死んだ人に戻ってきてもらいたいという切なる願いを感じて涙が出た。この願いはミクマクインディアンだろうと現代人だろうと共通なはずなのだ。この切なる願いがこの映画には通底している。


最後のNo fair, no fair, no fair のシーンがものすごく切ない。楽しかった思い出がフラッシュバックしながら、最愛の息子を殺して、悲しい音楽がかかる。素晴らしい!
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