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ウエスタンのryoのレビュー・感想・評価

ウエスタン(1968年製作の映画)
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西部劇の到達点、と友人に言われて観た。言に違わぬ傑作だと思う。
マカロニ・ウエスタン。傍目八目、事の本質は当事者より第三者によってよく理解されるということはあるのだろう。西部劇はアメリカの神話であるということがよくわかった。馬と鉄道とか、フロンティアの開拓と秩序の成立とそれに伴う暴力の行方とか、人類史的にいろいろ解釈もできそうだったけど、とにかく、顔の蠅を追う男を映した冒頭の場面からずっと、単純に活劇として面白かった、画面から眼を離しがたかった、それでいいのだと思う。
ノスタルジックな美学、滅びゆくものへの愛惜がこめられてはいても、余計な事を語らず、全体に乾いたトーンなので、べたついたりはしない。
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