現実逃避帰国準備

しあわせの隠れ場所の現実逃避帰国準備のレビュー・感想・評価

しあわせの隠れ場所(2009年製作の映画)
3.5
『インスタント・ファミリー ~本当の家族見つけました~』(2018)の会話で出てきたので、『The Blind Side』(2009)観てみた。

Blind Sideは死角。ちょっと興味を引くタイトル。邦題『しあわせの隠れ場所』は、何かぼやけたタイトルね。サンドラ・ブロックの主演女優賞取った映画。サザンアクセントがとてもナチュラルで、本当に南部の女性に見えてくる。舞台はテネシー州、2003年。

スポイラーアラート↓


マイケル・オアー選手の実話だけど、南部でも差別しないファミリーがいるんだよというのが根底に伝えられている。偽善的な保守的クリスチャンが沢山いる中、このファミリーは慈悲深い正しいクリスチャンで、差別偏見を持たなく、南部ではかなり珍しい。

メインテーマは、慈悲深い、人情厚い寅さんの様なLeigh Anneとその家族への称賛と、マイケルの人生の奇蹟での感動だけど、サイドストーリーとして社会風刺も入ってる。家庭教師Sueが面接で、Religiousじゃないけど、Spiritualだと言うシーンでは、さらに、「there's something you should know about me.」と深刻に切り出し、「I am a Democrat.」と、採用されなくなる恐れがある重大な事実を伝える。南部の白人は、ほとんどが共和党支持。共和党支持者と民主党支持者は犬猿の仲。普通なら喧嘩になる間柄なのに、Leigh AnneはSueを受け入れる。旦那も「Who'd have thought we'd have a black son before we knew a Democrat?」と言うほど、自分達でさえも自分達の許容に驚いている。このファミリーの善行を描写し、共和党支持を風刺している。2009年当時なら、そんなに喧嘩にならなかった時代だけど、2017年以降は、水と油で決して交わる事が出来ない、友達、夫婦、家族でさえも絶縁する程、共和党支持と民主党支持の価値観、考えの違い、溝が深い。あんなマフィアのボスの様なイカサマ野郎を大統領にして、ヘイトクライム激増させ、コロナウイルス軽視を国民に植え付けてきた奴をまだ支持するって、どんなにクレイジーか。

ハリウッドスター、映画業界は、沢山の人種と仕事をしていて、偏見差別を無くす事がとても重要だと毎日感じているから、こういう映画を作るんだよね。