とり

ソウのとりのレビュー・感想・評価

ソウ(2004年製作の映画)
3.7
新作に合わせてワンコイン上映してくれたので劇場鑑賞できました。
低予算でよく頑張ってる佳作だと思いましたが、期待しすぎたのか、やや物足りない感じがしました。
あちこちで言われてるように「CUBE」の影響は色濃いですが、不条理感とか何だかわからない状況に巻き込まれているという設定だけが似ていて、あとはかなり違っていました。
また、CUBEと決定的に違うのはきちんとしたストーリーになっていて、最終的におさまるべきところにおさまるということ。
それぞれ楽しみ方が全然違う映画でした。
この映画で一番意外だったのはけっこう有名な俳優を使っているところ。
この点、無名俳優だけを使ったCUBEに軍配が上がるかな。低予算ゆえ自然にそうなったのかもしれないけど。
いわゆるシチュエーションホラーというジャンルで知ってる俳優さんが出てるのは地味にマイナスじゃないかなぁ。
しかもケリー・エルウェスなんて昔は超イケメン俳優だったのに、なんだかメタボリックないい感じのおっさんになっててショック。
まぁ男前っぷりは健在だったので、エリート医師が狂気に落ちる演技にはたっぷり笑わせてもらいましたが。
笑いといえばホラー系では非常に重要な要素。
この映画でもけっこう何度も笑わせてもらったので、その点では満足です。
テンポよく展開するのでごまかしが効いてるけど、よくよく考えるとおかしな設定が多いのもツボ。
ハッタリで最後まで押し切ったところが評価できる映画。
最後にして最大のあのハッタリ演出には大爆笑ものです!
ただし後には何も残りませんでしたが。
残虐度は期待外れもいいところでした。
色んな小道具が登場してその都度ときめくんですが、すぐに落胆しまくり。
スプラッタ趣味はあえて避けた風にも取れるけど、やはり低予算の壁も厚かったんだと思います。
そのものズバリの描写は皆無に等しいけど、そこにいたるまでの緊迫感は上手く出ていました。
TOHOシネマズ流山おおたかの森
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