純粋な美しさを感じる作品。
素質を見抜き、それを伸ばしてくれる恩師に出会えるという幸福。
冴えない中年男性マチューは、親を失くしたり素行が悪く親元を離れた子供たちが暮らす寄宿舎に舎監として赴任する。
一度は捨てた音楽。
マチューは生徒たちに歌を教えることで徐々に交流は深まっていくも、寄宿舎の校長はケチで意地悪で問題はいっぱい。
子供たちはイタズラ好きの悪ガキというありがちなパターンですが、そこがひねっていなくて心温まる物語。
ここでは合唱がテーマだけど、何かひとつのことに集中させて取り組ませるのは、たとえその道にセンスが無くても子供たちには得るものがたくさんあるんだと思います。
少年たちの美しい歌声、特にモランジュ役の子のひときわ澄んだ歌声には心が洗われました。そして美しい瞳!
世の中まかり通ることばかりではないけれど、マチュー先生の優しさや誠実さは生徒たちに伝わっていたことがしっかりとわかるラスト。
愛らしいペピノの行動は正解。
その日は土曜日でした。