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スプリング・フィーバーのmajiziのレビュー・感想・評価

スプリング・フィーバー(2009年製作の映画)
3.5
痛々しいラブストーリー。
みんな自分のど真ん中で生きてるので恋愛で得られる幸せに比例して傷つき傷つけられる痛みに苦しんでいる。

髪型コロコロ変えるリーの心情に一番寄り添えた。変えてもどうでもいいおっさんしか褒めてくれない…。悲しい。

人はなぜ誰かを独占したくなるのだろう。
博愛主義なハーレムでハッピーライフなんて嘘っぱちの理想に過ぎないとわかっている。

好きなのにお互いを傷つけてしまうから別れを選択するのも人間ならでは。

同性愛をテーマにしたウォン・カーワァイ『ブエノスアイレス』っぽさはあるけど、あちらは心情をつらつらと語る半面、こちらは登場人物の心理は描写のみ。

ゲリラ的な撮影方法で映像は独特。
ラストの朗読のシーンが切なかった。
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