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アラスカ物語のmitakosamaのレビュー・感想・評価

アラスカ物語(1977年製作の映画)
2.7
スカパーにて。八甲田山の新田次郎による小説をもとにした伝記映画だそうな。
実在した、フランク安田というアラスカのイヌイットを救った人の話とのこと。知らなんだ。

明治に渡米したが差別も多く船を降りアラスカに渡った安田(北大路欣也)。地元のイヌイットと交流しコミュニティに入る。だが捕鯨の際に、女を抱くという儀式を拒み一旦コミュニティから出される。
安田が一度は拒んだ女・ネビロだが結局二人は結ばれて、一緒になる。イヌイットは不漁により飢餓状態に。

トムカーターなる山師と出会い、安田とネビロは一緒に金脈探しの旅に出て、イヌイットの新天地を探す。
旅の果てに金脈を見つけ、偶然知り合った日本人・ジョージ大島(宍戸嬢)とネイティブアメリカンの酋長(丹波哲郎)と交渉し、イヌイットらの新天地を獲得する。

基本的に史実だろうから過剰に演出している訳ではないのだろう。ただどうしてもヒロイックな英雄譚としては物足りない構成なんだよなー。
映像が全体的に地味なことがある。確かにアラスカの自然は凄いしロケも大変だったろう。
でも金脈探しとか、どうしてもアクショナブルじゃないもんな。だから小屋で狼に襲われる必然性の無いシーンとかを無理やり入れている感じがする。
ネイティブアメリカンとの交渉も丹波哲郎が変な身振り手振りで頑張ってはいるが(笑)やはり地味だ。一触即発な雰囲気を出して緊張感を高めてはいるが、言うても只の話し合いだからねー。クライマックスとしてはやはり絵的に寂しい。

鯨やアシカなどの狩りを行うシーンがあるが、あれは実際に猟っているいるのかなぁ?だとしたら今じゃ映画倫理的にNGだな。イヌイットの文化としたら正しいのだろうが。
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