緑雨

25時の緑雨のレビュー・感想・評価

25時(2002年製作の映画)
4.0
絶望の淵に立ったときに、手を差し伸べてくれる家族、恋人、親友・・・いかに大切な存在であるか、痛切に感じられる。少なくとも彼には四人、そのような大切な人たちがいた。

濃密な時間、人と人との濃密な衝突。すごく人間臭くて、それでいて葛藤に無理や無駄が無いので、ぐいぐいと引き込まれる。彼はダメな人間だけど、父も恋人も親友もけっして完璧な存在ではなく、だけど精一杯の善意を見せる。そのことが心に迫る。

ノートンもホフマンもペッパーも好きな俳優なので、それぞれに魅力発揮してて嬉しい。ドーソンもパキンも存在感を発揮してる。だけど、これは演出力の映画だ。怒りと悲しみに染まった緊張感が全編に漂っている。9.11云々を捨象しても十分良い映画だと思う。
緑雨

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