オレンチ

オーシャンズ11のオレンチのレビュー・感想・評価

オーシャンズ11(2001年製作の映画)
3.5
『オーシャンと11人の仲間』のリメイク作品第一弾。
近年ではおそらくドリームチームの火つけとなった作品。




◼︎ それぞれのロールがわかりやすい

正にドリームチームなのは言わずもがなですね。
ジョージ・クルーニーにブラット・ピット、当時ぐんぐん伸びていたマット・デイモン。脇にはドン・チードルやケイシー・アフレック。
相手は不足なしのアンディ・ガルシア。
ここに華としてジュリア・ロバーツ。

この面々だけで、十分みたくなる作品ですが、主犯のオーシャン、参謀のラスティをはじめ、それぞれある分野のプロとして役割を持ち、潰し合うことなく物語に溶け込んでいます。

ただ、アンディ・ガルシアだけは大物感は揺るぎないものの、関わったらヤバイ奴というには少し弱かったかなと感じました。




◼︎ 最高にクールなネタバラシ(ネタバレ微)

このプロ達がじっくりと時間を掛けて計画を練るところも面白いし、計画が実行された時はさらに面白いです。
自分の仕事を終え、HQに戻る仲間たち。
定点カメラで、映る人物たちの仕草はモニターを覗くのみ。ただシーンが切り替わるたびにモニター覗く人が増えていく。
こんなさりげない演出も非常にオシャレです。

物語のほとんどはオーシャンサイドが描かれ、鑑賞者にもわかるように計画を練っていきます。
でも実は最後の最後がどんな計画なのかだけ明かされてないんですよね。

今まで頭の中に入っていた計画通りに話が進むのに、急に置いてけぼりを食らいます。
この怒涛のネタバラシが最高にクールでした。



◼︎ 唐突に現れるクリチコ

アンディ・ガルシア演じるベネディクトが如何に大物なのかを示唆するシーンがあります。
ボクシングのシーンです。

近年ボクシングのビックカードは必ずラスベガスのMGMで行われ、対戦カードがすごいものほどそのチケット代も比例して大きくなります。

最近で言うと、最強のボクサーとうたわれたフロイド・メイウェザー・Jr vs アジアの英雄マニー・パッキャオ戦のチケット最高額は2枚で3600万円もの値段がつきました。

メイウェザーほどではないですが、本作に登場するウラジミール・クリチコは強すぎて逆に試合がつまらないほど実力のあるヘビー級チャンピオンです。

彼の試合に招待されたかのようにあの席で鑑賞できるのは大物以外の何物でもありません。