市川崑の若尾文子観る
若尾文子演じるカーデザイナー
の和子には幼馴染の婚約者が居た
が結婚へは踏み切れず
市川崑版「晩春」
本名柴田吾郎名義の田宮二郎含め
ての三人のサラリーマンのテンポ
良い会話が市川崑ぽいけど小津映画で
のガールズトークのテンポとも一緒で
意外な共通点を発見
小津映画の半常連佐分利信演じる父親
と自由奔放な妹の三人暮らしの和子が
父を残して嫁にはいけないという
和子の婚約破棄の件で関わる京マチコが
陽の空気を振りまき「晩春」感を消して
市川崑の乾いた雰囲気を作ってますが
佐分利信と若尾文子の和室での会話はそ
こまでシンミリではないにしても小津調
と言って良い感じで大映でなく松竹映画
かのよう。二人の結論は松竹ではなかっ
たけど
パロディでなくオマージュのようだけど
父娘の関係をシリアスにというほどでも
なくライトな映画でした。
市川崑は「炎上」「おとうと」「細雪」
等々シリアスな人間ドラマも撮ってるの
でここは自分の色も残しつつのライトか
もしれない