つかれぐま

シャッター アイランドのつかれぐまのレビュー・感想・評価

シャッター アイランド(2009年製作の映画)
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「んなわケッ!」
という結末だが、これもスコセッシ作品と驚く第一印象。反芻すると、かなり人間心理の本質をついていて、この荒唐無稽な話も飲み込めてしまう。(フランクル『夜と霧』のように)人間が内面世界を持つことの意味を考えた。

★以下ネタバレぎりぎり★

人が(とても向き合えないレベルの)最悪の悲劇に見舞われるとどうなるか?そのシュミレーションを見た読後感。
❶まずは忘れようとする
❷そのために「物語」を想像する
❸それもダメなら自死を選ぶ
すべての映画の本質は❷かもしれない。
そして本作のラストシーンは❸だろう。
生物的には生き続けても、その内面世界を自らの意思で「終わらせる」という崇高な場面だった。

それにしても、大掛かりな話。
よく周りの人々が協力したよな。