現実逃避帰国準備

アメリカン・ヒストリーXの現実逃避帰国準備のレビュー・感想・評価

アメリカン・ヒストリーX(1998年製作の映画)
3.0
5/25/2020、アフリカンアメリカンが白人警官によって過剰な拘束で殺された事に対して、暴動が全米のアフリカンアメリカンが多い地域で起きてる。

そこで、人種差別の映画を観ようと、この『アメリカンヒストリーX』を選んで観始めたら、偶然にも、この映画の主人公、その白人警官と同じ名前デレク。

弟のダニーがナレーションして、弟目線でストーリーが進むから、エドワード・ノートンとエドワード・ファーロングのダブル主演ってことだね。

デレクが言う「ブラック、ブラウン、イエロー達が勝手にこの国に来て、真面目で勤勉なヨーロッパから来た白人達に迷惑を掛けている。彼らが恩恵を受けているこの国のWelfare(福祉)や、彼らが起こす犯罪防止に、白人達が勤勉に働いて払った税金が使われている。」という思想持ってる白人達が実際今も3分の1ほどいるから(主に南部や内陸部)、トランプが選挙に勝てた。この映画がリリースされた20年後の現在のアメリカに、白人至上主義者達が沢山いる証拠がトランプ。

デレクは、「俺たちはKKKとは違う。KKKはLow-RentでDisorganizedのRedneck」だと言う。ベニスビーチに住んでるからKKKと違うと言いたいんだろう。けど、白人至上主義のKKKと同じ。彼は、弁護士並みに口達者で説得力あるけど、その場に居たら、「アフリカンアメリカンは、もともと白人が奴隷として連れて来たんじゃん。奴隷文化の白人が一番の悪じゃん」と反論したい。

でも、そんな白人至上主義者の家族、兄弟妹への愛にウルウルした。

韓国人経営のお店を滅茶苦茶にするシーン、同じ在米アジア人として怖かった。

うちのエリアは、アフリカンアメリカンはほとんどいない地域だけど、今日、”Black Lives Matter”という、プロテストマーチをここでするから参加してくださいという案内が回ってきた。マスクをして6フィート間隔で、平和的に行うと書いてあった。

そして、このレビューを書いてる間に、電話に、Emergency Alertが来た。 The County Sheriff has issued a Curfew order from 8Pm-5Am until June 5th at 5Am. 夜間外出禁止だって。 暴動はまだ続くのか。

私が『スターウォーズ』の様な未来の話が好きなのは、肌の色関係なく、宇宙人だとかミュータントだとかの容姿を誰も気にしなくて、人種が関係無い世界だから。将来、人種が関係無い時代が何百年後かに来るのかなあ。

スポイラーアラート↓



Dr. Sweeneyの言葉「Has anything you've done made your life better?」で大きく変わり更生したデレク。

人生やり直して行こうとする矢先、弟が殺されてしまう。人生教訓、因果応報と、アメリカの癌、人種問題の喚起がこの映画のメッセージ。

6/1/2020