ガブXスカイウォーカー

わんぱく王子の大蛇(おろち)退治のガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

4.0
初期東映動画全盛期の傑作長編アニメーション。
日本神話を子供向けにアレンジしてあり、主人公スサノオはヤンチャな少年だ。ちゃんと父・イザナギ、母・イザナミ、夜の国の兄・ツクヨミ、高天原の姉・アマテラスなどのエピソードも描かれており、壮大な日本神話を僅か85分に凝縮し、当時の東映動画の実力をこれでもかと見せつけてくれる。
とくに見どころをあげるならば、アメノウズメの踊りとクライマックスのヤマタノオロチ退治の作画であろう。いや全編に渡って森康二、大塚康生、月岡貞夫、楠部大吉郎、奥山玲子らの洗練され、枚数をかけまくった作画はよく動いていて、とにかく楽しい。
さらに音楽は伊福部昭大先生(『ゴジラ』、『大魔神』など)なので盛り上ることこの上ない。
『わんぱく王子の大蛇退治』は1963年の作品なのでかなり古臭いが、アニメを語るうえでは決してはずせない古典的名作なのだ。