今敏監督の劇場版、昨年から順番に観てきて最後にこの作品を観ることになった。
主人公の千葉とその分身パプリカに、粉川刑事やその他脇役といった複数のカメラを置いて、さらにそれを劇中で語らせることでストーリーの足元を相対化してる感じ?
あらためて振り返ってみると、根っこのところの構造、音楽で言う「テーマ」は4作とも変えずにジャンルやストーリーを変奏しているような気がする。で、その構造のメタな感じが特に明確に出ているのがこれと「千年女優」だと思う。
もし今敏監督が存命だったらこの後にどんな作品が作られたのか、この構造を越えた新しいものに到達していたのか、考えても仕方ないけどどうしても思ってしまうね。