びーる

ハンニバルのびーるのレビュー・感想・評価

ハンニバル(2001年製作の映画)
4.1
羊たちの沈黙の続編、ハンニバル
今作では、サイコvsサイコvsFBIという面白い構図で物語が進みます。

ストーリーのテンポがとても良く一瞬たりとも目を離さず鑑賞することができました。ハンニバル・レクターが発する哲学的な台詞には聞き漏らさないように自然と耳を傾けてしまいます。

ハラワタを露わにて首を吊るのはパッツィ家の歴史的背景を模しているし、脳味噌を食べるのも脳の部位を理解して調理しています。彼は殺人を何か美しい芸術として捉え自分の中で正当化しているように思いました。

高貴な殺人が恐ろしさを増強しています…

しかし、スターリング捜査官がハンニバルに心を奪われなかったことが少しばかり残念でした。期待できるシーンがいくつか散りばめられていましたが、さすがはFBIの鏡。スターリングの芯のある人間像からしてハンニバルに心を許すことは絶対にないのです。
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