理か

愛は静けさの中にの理かのネタバレレビュー・内容・結末

愛は静けさの中に(1986年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

沈黙と音のある世界


マーリー•マトリン、美しい。
アップになると見惚れてしまう。
ウィリアム•ハート扮するジェームズが
聾学校の教師となり赴任。
彼の指導は一風変わっていて、手話と共に
読唇術を体得させ、個人差はあるが、生徒に
言葉の発声練習を出来るだけさせる学習方針。
家族を呼んでの発表会には、生徒たちが元気に歌って踊る姿を披露して家族を喜ばせていた、

そんな中、マーリー•マトソン扮するサラを目にする。かっての聾学校の卒業生。美しい容姿かつ話すと頭の回転がいい。学校で清掃業に従事している。
ジェームズは、一目惚れしたようで、美しいサラがトイレ掃除ばかりするのに我慢できない。
校長にも進言するが、本人の希望だからとあしらわれる。
サラに指導することを口実に近づこうとするジェームズ。からかうサラ。
「今まで傷ついたことは無いかい?」と聞くジェームズに、
「傷ついても胸を張って生きるの。」とサラ。
めげないジェームズにサラも心打ち解け‥‥。
一緒に暮らし始めた二人。
「子供は、耳の聞こえない子がいい。」と言うサラ。
「聞こえる方がいい。生まれたらどっちでもいい。」と
ジェームズ。
「手と口が疲れた。休憩する。バッハを聴くよ。」
と聴き始めるが、サラが一緒に聴いていない、聴けないことに落ち着かず、
「君が聴けないものは楽しめない。」と聴くのを止める。
校長仲間とのポーカーにサラを連れて行っても初心者と思えないカード切りや勝負強さで一人勝ち。

しかし、日が経つ中、ジェームズの希望通りの生活を送るサラに心の変化が生じる。
聾者で頭脳明晰で社会でバリバリと活躍する人との集まりで、皆手話で会話する中、初め生き生きしていたサラが打ち沈み、考え込んでいた。ジェームズがしつこく問いただすうち、二人の違いから諍いとなりサラが出て行く。

私もだが、耳の聞こえる者は、その世界での尺度で物事を見て考える。ジェームズも。
しかし、サラのように耳の聞こえない者は、その沈黙が当たり前でありそこでの意思疎通は、その世界の者のやり方がある。
ジェームズがサラに聞こえる者の世界のやり方を押し付けた形となり、サラが息苦しくなったのだ。
サラは母親の家に身を寄せ働いて大学を目指している、と母親から聞いたジェームズ。
自由にさせるべきだと帰るが。

学校の発表会、驚くことに、サラが来ていた。会いたい❤️から、と。
色々思う事はあるが、やはり二人離れては暮らせない、と再認識した。
今後の事はまたゆっくり話し合い、双方の納得がいくように。

[思ったことなど]
①サラが、「傷ついても胸を張って生きるの。」•••いっぱいあった事でしょう。しかし、強く❣️強く❣️

②「子供は、耳の聞こえない子がいいい。」
••••自分と同じでないと子育てが不安なのでしょう。ここで身体の違いを考えました。

⓷離れて暮らせない程愛し合っている二人。
身体の違いによる意思伝達の方法や趣味など違うことはあるけれど、お互い歩み寄り相手に合わせてもいきこれからも仲良く過ごしていくでしょう。
理か

理か