理か

オッペンハイマーの理かのネタバレレビュー・内容・結末

オッペンハイマー(2023年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

アメリカ🇺🇸本位



成功した実験でやめておけば良かった。
日本人なら皆そう考えるだろう。
科学者初め携わった人々皆の
成功感達成感満足感を満たす必要はあったか。
元々政治が絡む。
実験製作に着手したのも国家や軍からの要請である。

戦時下でありこの世界大戦は、
ヒトラーを皆の敵としてナチスよりも先に、と
つくり始めた、らしいが。
ドイツ近隣でなくともユダヤ人として人ごと
でなく捉えていた人々も多かっただろう。
と言っていたにもかかわらず、
ヒトラー亡き後、
中断されるどころか、
標的が日本に移ってしまった。
やはりどこかに落とさないと気がすまない、のだ。
そして、白人には落としたくないのだ。
実験だけでは
世界に知らしめることができない、
アメリカが君臨する為には、
落とすべきと至ったのだろう。
戦争終結?違うだろう。
もちろん、当時の日本陸軍等も非難されて
当然ではある。
が、しかし、となる。

びっくりしたことに、オッペンハイマーが
ソ連のスパイだと⁉️
どこをどうすればそうなるのか。
つくづく人とは恐ろしいもの、だと思った。
女と見ればすぐ手を出す節操の無さと
自身の量子力学を思う存分研究し
できれば形として表したい科学者特有の
願いを持つだけの男だ。

結局ストローズに嵌められていた。
ストローズいやらしい人間だが、
こうしないと生きられないのか。
周りにたくさんいるかも。

いくら科学の産物といえど、戦争の兵器と
なれば別物だ。
憎い日本やドイツに落としたとして、
被害を受けるのは、兵士よりも民間人。
女性や子供や高齢者が大半となる。
これまでのアメリカの中東への爆撃を見ても
同じことをしている。
核爆弾か爆弾か、大規模か小規模か、の違い。
アメリカは敵なら関係ない人々を殺すことなど、
何も感じないようにとれる。
ましてや戦時下なら日本の犠牲者のことなど、
意に介さないだろう。
オッペンハイマーが協力者に演説した時や
トルーマン大統領にけなされた時に、
原爆の犠牲者の被爆の有り様を目の当たりに
見てしまったり
黒焦げの子供の遺体を足で踏んでしまったような
幻覚を見たようにしたりして
被爆の現実を表しただけ
マシかと思った。

物理学賞受賞で名誉回復できたか。
理か

理か