わたP

ドゥ・ザ・ライト・シングのわたPのレビュー・感想・評価

ドゥ・ザ・ライト・シング(1989年製作の映画)
3.5
ニューヨークの黒人街の一日を黒人の青年を中心に描いた群像劇。
おねえちゃんがおもしろダンスを披露するOPではじまる。
次に登場するのはラジオDJのサミュエル・L・ジャクソン。彼が早口でDJやってるだけでもう最高、ハイ最高。2万点です。

序盤はぺちゃぺちゃと日常会話をずっと聞いてるだけ系かなーと思って、その会話の中で各キャラクターの位置関係とか思想とかをなんとなく感じ取っていく楽しい作りになっている。
何よりも魅力的なキャラばかりなのに驚く。ストーリーのようなものも悪者も出てこずに、ちょっとイラッとするキャラたちにムカついたり笑ったりしながら見れるので気が緩んでいたら、終盤にかけて中々重い展開になっていく

序盤で感じ取っていた人種間の齟齬のようなものが爆発した瞬間、大きな暴力の渦に取り込まれていってしまう。といった具合だろうか

ラストではそれぞれの方法で差別と戦おうとしたキング牧師とマルコムXの「暴力」に対する捉え方を彼らの言葉を引用して記載している。平和ボケしている僕にはなんか、真面目だなーと思ってしまった。
わたP

わたP